マイクロ法人の社会保険料はいくら?国保からの切り替えと役員報酬の決め方
PR本ページはプロモーション(広告)を含みます。

目次 7項目
マイクロ法人の社会保険料は、法人から受け取る役員報酬の額で決まります。個人事業の売上がいくら増えても、法人で入る健康保険と厚生年金の保険料は役員報酬をもとに計算されます。
僕は2024年にマイクロ法人を作り、国民健康保険と国民年金から協会けんぽと厚生年金に切り替えました。国保と国民年金で月6〜8万円くらいだった社会保険料は、協会けんぽと厚生年金を合わせて月2万円強になっています。前の金額は記憶が定かではないので、おおよその額です。
この記事では、マイクロ法人の社会保険料がどう決まるのかを日本年金機構や協会けんぽの公式情報で整理します。国保からの切り替えの手続きと役員報酬の決め方、保険料を下げることのデメリットもあわせてまとめます。僕自身のことは、実際にあったことだけを書きます。
法人を作るときの費用と流れは、freee会社設立の費用と合同会社を作った記録にまとめています。
マイクロ法人の社会保険料は、役員報酬の等級で決まる
マイクロ法人の社会保険料は、役員報酬を当てはめた「標準報酬月額」の等級で決まります。個人事業の所得は、法人で入る健康保険と厚生年金の保険料には関係しません。

保険料の決まり方
法人で入る健康保険と厚生年金の保険料は、標準報酬月額に保険料率をかけて計算されます。標準報酬月額とは、毎月の報酬を区切りのいい幅(等級)に当てはめた額のことです。
厚生年金保険料の決まり方について、日本年金機構は次のように書いています。
厚生年金保険の保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に共通の保険料率をかけて計算され、事業主と被保険者とが半分ずつ負担します。
健康保険も、考え方は同じです。協会けんぽは、保険料の負担について次のように説明しています。
保険料は、事業主と被保険者が折半で負担します。
出典:協会けんぽ「費用の負担」
健康保険と厚生年金では、保険料率の決まり方が違います。整理すると、次のとおりです。
| 健康保険(協会けんぽ) | 厚生年金 | |
|---|---|---|
| 保険料のもと | 標準報酬月額・標準賞与額 | 標準報酬月額・標準賞与額 |
| 保険料率 | 都道府県ごとに違い、毎年見直される | 全国共通 |
| 40〜64歳 | 介護保険料が上乗せされる | 上乗せなし |
| 負担 | 会社と本人で折半 | 会社と本人で折半 |
協会けんぽの一般保険料率は、平成21年9月分から都道府県ごとに異なっています。40歳から64歳までの人は、これに介護保険料率が加わります(協会けんぽ「費用の負担」)。
マイクロ法人では、会社と本人の両方が自分です。会社負担の分も本人負担の分も、結局は自分の法人と自分の役員報酬から出ていきます。一般に事業主は、本人負担の分を役員報酬から差し引いて会社負担の分と合わせて納めます。
いちばん低い等級の保険料
標準報酬月額には下限があります。そのため役員報酬を低くしても、法人で社会保険に入る限り保険料はゼロになりません。
いちばん低い等級の保険料がいくらになるかは、都道府県・年齢・年度で変わります。金額は、協会けんぽの都道府県別の保険料額表で確かめてください。令和8年度の表は、被保険者の健康保険料について令和8年3月分から適用されています。
保険料額表には、報酬月額の幅ごとに標準報酬月額と保険料が並んでいます。役員報酬の額がどの行に入るかを見れば、等級と保険料が分かる仕組みです。健康保険と厚生年金は列が分かれているので、それぞれを見ます。
なお、法人の役員が社会保険の被保険者になるのは、法人から報酬を受けている場合です。日本年金機構の疑義照会回答では、昭和24年の通知を引いて次のように書かれています。
役員であっても、法人から労務の対償として報酬を受けている者は、法人に使用される者として被保険者とする
マイクロ法人で自分が社会保険に入るには、役員報酬を払うことが前提です。報酬がない場合の扱いは、管轄の年金事務所で確かめてください。
標準報酬月額が見直されるタイミング
標準報酬月額は、一度決まったら終わりではありません。日本年金機構の案内では、決まるタイミングは大きく3つです。
| タイミング | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 資格取得時の決定 | 加入したときの報酬で決める。加入した月からその年の8月まで(6月1日〜12月31日に加入した場合は翌年の8月まで)使う | 資格取得時の決定 |
| 定時決定(算定基礎届) | 毎年4〜6月の報酬をもとに決め直し、9月から翌年8月まで使う。7月1日〜10日に算定基礎届を出す | 定時決定(算定基礎届) |
| 随時改定(月額変更届) | 固定的な報酬が変わり、その後3か月の平均で2等級以上の差が出たとき。変わった月から数えて4か月目から改定 | 随時改定(月額変更届) |
役員報酬を毎月同じ額にしているマイクロ法人でも、算定基礎届は毎年出します。2026年度(令和8年度)の提出期限は7月10日でした(日本年金機構「令和8年度の算定基礎届のご提出について」)。
僕の場合
僕の社会保険料は、協会けんぽと厚生年金を合わせて月2万円ちょっとです。二刀流にする前は、国民健康保険と国民年金で毎月6〜8万円くらいでした。
前の金額は記憶が定かではないので、おおよその額として見てください。しかも、ここから売上が増えてさらに上がる予定でした。
二刀流の前と後の変化となぜ法人を作ったのかは、マイクロ法人と個人事業主の二刀流に詳しく書いています。この記事では、僕の保険料の内訳は書きません。保険料は住んでいる都道府県や年度で変わるので、ご自身の額は保険料額表で確かめてください。
個人の所得がいくらから効果があるか
マイクロ法人で社会保険料を下げる効果があるかは、国民健康保険と国民年金の負担を、法人の社会保険料と維持費などと比べて考えます。境目の所得は、住んでいる市区町村や家族構成で変わるので、一律には言えません。
国保と国民年金の負担が重くなる水準
国民健康保険の保険料は、一般に前年の所得などをもとに市区町村ごとに計算されます。所得が増えるほど保険料も上がっていくのが基本です。国民年金の保険料は、所得にかかわらず定額です。
一方で法人で入る社会保険は、先に書いたとおり役員報酬で決まります。整理すると、次のような違いがあります。
| 国民健康保険・国民年金 | 協会けんぽ・厚生年金(マイクロ法人) | |
|---|---|---|
| 保険料のもと | 国保は前年の所得など。国民年金は定額 | 役員報酬(標準報酬月額) |
| 計算するところ | 国保は市区町村ごと | 健康保険は都道府県ごとの料率。厚生年金は全国共通 |
| 個人事業の売上が増えたとき | 国保は上がっていく | 役員報酬を変えなければ変わらない |
| 家族 | 国保は加入する人数でも変わる | 扶養する家族が増えても保険料は変わらない |
| 年金 | 国民年金(基礎年金)だけ | 基礎年金に厚生年金が上乗せされる |
ただし、マイクロ法人には社会保険料とは別に、法人住民税の均等割や税理士費用などの維持費が毎年かかります。帳簿と申告が個人と法人の2つになる手間も増えます。僕の法人でかかっている維持費の内訳は、マイクロ法人の維持費にまとめています。
どの所得から効果が出るかを、ここで料率から逆算して示すことはしません。国保の計算方法は市区町村ごとに違い、法人の保険料も都道府県と年度で変わるからです。国保の保険料はお住まいの市区町村の通知や計算方法の案内で確かめられます。法人の保険料は、協会けんぽの保険料額表で確かめてください。
僕は、二刀流を検討していいのは売上1,000万円前後くらいかなと思っています。ただ、これは僕の感覚です。自分の数字で効果があるかどうかは、税理士に試算してもらうのが確実です。
扶養家族がいる場合
扶養している家族がいる人は、国保と法人の社会保険で差がさらに出ることがあります。協会けんぽの保険料は被保険者の標準報酬月額で決まり、扶養する家族の人数では変わらないからです。
年金にも違いがあります。厚生年金に入っている人に扶養されている配偶者は、国民年金の第3号被保険者になれます。日本年金機構は、第3号被保険者を次のように説明しています。
国内に居住し、第2号被保険者に扶養されている配偶者
扶養に入れるかどうかには、収入などの条件があります。条件は改定されることもあるので、協会けんぽや年金事務所の最新の案内で確かめてください。家族がいる場合の損得は人によって大きく違うので、社会保険労務士や税理士に相談しておくと安心です。
役員報酬の決め方
マイクロ法人の役員報酬は、社会保険料・所得税と住民税・将来の年金の3つを見て決めます。僕の役員報酬は月45,000円です。
社会保険料を抑えるなら低めに決める
社会保険料を抑えたいなら、役員報酬を低めに決めることになります。法人の社会保険料は役員報酬を当てはめた等級で決まるので、役員報酬を低めにすれば、保険料も低めになります。ただし、保険料と一緒に将来の年金や健康保険の給付も小さくなります(後の「社会保険料を下げるデメリット」で書きます)。
僕は、マイクロ法人について調べたときに、給与所得控除なども考えて今の額に決めました。いくらが合うかは、家族構成や住んでいる地域・個人事業の所得・制度の改定で人によって変わります。僕の額をそのまま当てはめずに、ご自身の数字で税理士に試算してもらってください。
所得税・住民税との関係
役員報酬を決めるときは、社会保険料だけでなく所得税と住民税への影響も一緒に見ます。法人から受け取る役員報酬は給与所得になり、給与所得控除を差し引いて所得を計算するからです。
給与所得控除の額は、改正で変わってきています。国税庁の表も、年分ごとに分けて載っています(国税庁「No.1410 給与所得控除」)。役員報酬を決めたときの前提が、改正で変わることもあるということです。
二刀流では、個人事業の所得と役員報酬の両方が個人の税金に関わります。役員報酬が税金にどう影響するかは、個人事業の所得や家族構成・使っている控除で変わります。役員報酬の額を決める前に、税理士に試算してもらうのが確実です。
役員報酬は、法人の経費になるかどうかにも関わります。法人の利益が少ないマイクロ法人では、役員報酬と社会保険料の会社負担分を払えるだけのお金が入ってくる見込みがあるかも確かめておきます。
期の途中で変えにくい
役員報酬は、事業年度の途中で自由に上げ下げできるものではありません。法人の経費(損金)にできる役員への給与は、定期同額給与などに限られているからです。国税庁は次のように説明しています。
法人が役員に対して支給する給与(注)の額のうち次に掲げる定期同額給与、事前確定届出給与または一定の業績連動給与のいずれにも該当しないものの額は損金の額に算入されません。
毎月同じ額を払う定期同額給与は、額を改定できる時期も原則として事業年度の初めの3か月以内などに限られています。例外もありますが、期の途中で思いつきで変えられるものではありません。改定の時期と例外の詳しいことは、マイクロ法人とはでも国税庁のページをもとに書いています。
社会保険料の面でも、役員報酬を変えると随時改定で標準報酬月額が変わることがあります。役員報酬を変えるときは、税金と社会保険料の両方を税理士や社会保険労務士と確かめてからにすると安心です。
役員報酬と社会保険料の関係は、マイクロ法人に慣れた税理士でないと相談しにくいことがあります。僕は資産管理会社だと対応できないと断られることが続き、税理士探しに苦労しました。経緯はマイクロ法人の税理士に書いています。
役員報酬と社会保険料を相談できる税理士を探している方へPR
税理士ドットコムは、税理士を探せるサービスです。僕自身は使ったことがありません。
公式サイトによると、コーディネーターが無料で税理士を紹介してくれます。紹介を断るのも自由です。「決算・確定申告だけ依頼したい」といった頼み方からも探せます。
マイクロ法人や資産管理会社は、対応できる税理士が限られることがあります。最初に法人で何をするのかと二刀流であることを伝えたうえで探してもらうのが1つの方法です。
内容は2026年10月11日に公式サイトで確認したものです。最新の情報は公式サイトで確かめてください。
国保から協会けんぽ・厚生年金への切り替え
国保から協会けんぽ・厚生年金への切り替えは、法人側の加入の届出と国保をやめる届出の2つでできています。国民年金は、厚生年金に入れば本人が届け出る必要はありません。

手続きを表にまとめると、次のとおりです。
| 手続き | 出す人 | 出す先 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 新規適用届(法人が社会保険に入る) | 事業主(法人) | 事務センターまたは管轄の年金事務所 | 事実発生から5日以内 |
| 被保険者資格取得届(自分が加入する) | 事業主(法人) | 事務センターまたは管轄の年金事務所 | 事実発生から5日以内 |
| 国民健康保険をやめる届出 | 本人(世帯主) | お住まいの市区町村 | 多くの市区町村で14日以内 |
| 国民年金 | 本人の届出は不要 | 事業主の届出で切り替わる | — |
独立直後は国保にした
僕は2016年に独立したとき、国民健康保険に入りました。会社の健康保険の任意継続という選択肢もあったのですが、よく分からず手続きをしませんでした。独立の前に、健康保険をどうするかは調べていなかったんです。
それから2024年に法人を作るまで、僕はずっと国保と国民年金でした。独立したときの健康保険の選択肢と国保の手続きは、フリーランスエンジニアの社会保険にまとめています。
年金事務所での手続き
法人で社会保険に入るときは、法人が「新規適用届」を年金事務所などに出します。日本年金機構の案内では、提出時期は事実発生から5日以内です(日本年金機構「新規適用の手続き」)。
社長1人だけの法人でも、社会保険の適用事業所になります。日本年金機構は、強制的に適用される事業所を次のように説明しています。
株式会社などの法人の事業所(事業主のみの場合を含む)です。
あわせて、自分が被保険者になるための「被保険者資格取得届」も出します。同じページでは、資格取得届は5日以内に日本年金機構(事務センターまたは年金事務所)へ出すとされています。新規適用届と一緒に出す書類は、日本年金機構「健康保険・厚生年金保険 新規加入に必要な書類一覧」で確かめられます。
僕は法人を作ったとき、法務局・税務署・年金事務所に何度か足を運んで手続きをしました。年金事務所は、社会保険の手続きのためです。設立から一連の手続きまでには、たしか1〜2か月くらいかかりました。
国民年金のほうは、厚生年金に入ると本人の届出なしで切り替わります。日本年金機構は、会社員などの第2号被保険者の届出について「お勤め先を通じて事業主が届出します」としています(日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」)。
個人事業の国保をやめる手続き
協会けんぽに入ったら、国民健康保険をやめる届出を自分で市区町村に出します。法人の社会保険に入っても、国保が自動的に抜けるわけではありません。
たとえば東京都江戸川区は、次のように案内しています。
職場の健康保険に加入したことで自動的に国保をやめることにはなりません。
同じページでは、届出は14日以内とされています。届出をしないと、保険料を二重に納めてしまうことがあるとも書かれています。窓口のほかに、電子申請や郵送で届け出られる自治体もあります。
必要なものや届出の方法は、市区町村によって違います。法人の健康保険の資格を確かめられるものを用意して、お住まいの市区町村の案内に沿って手続きしてください。
社会保険料の納め方
法人で入った社会保険料は、法人が毎月まとめて納めます。日本年金機構の案内では、納付期限は対象月の翌月末日です(日本年金機構「厚生年金保険料等の納付」)。
僕の法人口座はネット銀行で、そのネット銀行が社会保険料の引き落としに対応していません。そのため、毎月振り込みの作業をしています。支払いの用紙はバーチャルオフィスに届くので、毎月取りに行っています。
口座振替が使えるかどうかは、金融機関によって違います。法人口座を選ぶときに社会保険料の口座振替に対応しているかを確かめておくと、毎月の手間を減らせます。こうした毎月の手間については、マイクロ法人の後悔ポイントにも書いています。
法人では、役員報酬と社会保険料の支払いを毎月帳簿につけることになります。僕は個人事業でも法人でも、freee会計で仕訳をしています。
個人事業でのfreee会計の使い方は、freee会計を個人事業主が使う理由にまとめています。
社会保険料を下げるデメリット
マイクロ法人で社会保険料を下げるいちばんのデメリットは、将来受け取る厚生年金も役員報酬に見合った額になることです。保険料が下がることと将来の給付は、セットで考えておく必要があります。
将来の年金が少なくなる
厚生年金の年金額は、加入していた期間の報酬に応じて計算されます。日本年金機構は、老齢厚生年金の年金額を次のように説明しています。
厚生年金に加入していた時の報酬額や加入期間等に応じて年金額が計算されます。
役員報酬を低くして標準報酬月額を下げれば、厚生年金のうち報酬に比例する部分もそれに応じて小さくなります。一方で国民年金だけだったころに比べると、基礎年金に厚生年金が上乗せされる形にはなります。
将来の年金がどのくらいになるかは、加入期間やこれまでの報酬で人によって違います。自分の見込み額は、ねんきん定期便やねんきんネットで確かめられます。老後への備えは、iDeCoなどの制度とあわせて考えることもできます。僕はiDeCoを続けています。
健康保険の給付への影響
協会けんぽには、病気やけがで仕事を休み、給与を受けられないときの傷病手当金があります。ただし、1日あたりの支給額は標準報酬月額の平均をもとに計算されます(協会けんぽ「傷病手当金」)。
役員報酬を低くすると、こうした給付の額も小さくなります。同じページでは、給与が支払われている間は支給されず、給与が傷病手当金の額より少ない場合は差額が支給されるとされています。受けられるかどうかの条件は、協会けんぽの案内で確かめてください。
制度が変わる可能性
社会保険の料率や制度は、毎年のように見直されています。協会けんぽの健康保険料率は都道府県ごとに毎年改定されます。令和8年4月分からは、子ども・子育て支援金の徴収も始まっています(協会けんぽ「協会けんぽの子ども・子育て支援金率について」)。
給与所得控除のように、税金の制度も改正で変わります。役員報酬を一度決めたら終わりではなく、制度が変わったときには見直しが要るかもしれません。決算のときなどに、税理士と一緒に確かめる機会を作っておくと安心です。
マイクロ法人と個人事業の二刀流そのものの注意点(法人の事業に実態を持たせることなど)は、マイクロ法人と個人事業主の二刀流とマイクロ法人とはに書いています。
マイクロ法人の社会保険料のよくある質問
マイクロ法人の社会保険料について、よく調べられている疑問をまとめます。金額が関わる答えは、公式の表や専門家で確かめてください。
最低でいくらかかる?
マイクロ法人の社会保険料の最低額は、標準報酬月額の下限の等級の保険料です。額は都道府県・年齢(40歳以上かどうか)・年度で変わるので、協会けんぽ「令和8年度保険料額表」で自分の都道府県の表を見てください。
マイクロ法人では、社会保険料のほかに法人の維持費も毎年かかります。比べるときは、両方を合わせて考えます。
会社員の副業でも下がる?
会社員が副業でマイクロ法人を作っても、社会保険料は下がりません。会社員はすでに勤め先で健康保険と厚生年金に入っているからです。
法人から役員報酬を受け取ると、勤め先と自分の法人の2か所で社会保険に入ることになります。この場合は「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を出し、2か所の報酬を合算した額で標準報酬月額が決まります(日本年金機構「複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き」)。マイクロ法人で社会保険料を下げる考え方は、国保と国民年金に入っている個人事業主向けのものです。
法人の社会保険と国保は両方払う?
健康保険は、国民健康保険と協会けんぽの両方に入ることはありません。法人で協会けんぽに入れば、国保は抜けることになります。ただ、国保をやめる届出をしないと保険料を二重に納めてしまうことがあります。早めに市区町村に届け出ておくと安心です。
設立の費用はいくら?
僕のマイクロ法人の創立費は98,910円でした。freee会社設立を使い、freeeの中で司法書士にも頼んでいます。司法書士への報酬も、たしかこの中に含まれていたはずです。
合同会社にしたのは、会社を大きくする必要が無かったからです。設立費用の低い合同会社でいいと判断しました。詳しいことはfreee会社設立の費用と合同会社を作った記録にまとめています。
まとめ:社会保険料は役員報酬で決まる。決める前に専門家と確かめる
マイクロ法人の社会保険料は、役員報酬を当てはめた標準報酬月額の等級と保険料率で決まります。健康保険の料率は都道府県ごとに違い、厚生年金の料率は全国共通です。
この記事の内容をもう一度まとめます。
- 保険料は「役員報酬 → 標準報酬月額 → 保険料率 → 会社と本人で折半」の順に決まる
- 金額は協会けんぽの保険料額表で、自分の都道府県と年齢の列を見て確かめる
- 法人の加入は新規適用届と資格取得届を5日以内に。国保は自分で脱退の届出をする
- 役員報酬は期の途中で自由に変えにくく、税金と社会保険料の両方に関わる
- 保険料を下げると、将来の厚生年金や健康保険の給付もそれに見合った額になる
僕は国保と国民年金の月6〜8万円くらいから、協会けんぽと厚生年金の月2万円強になりました。ただ、法人の維持費や毎月の振り込みの手間もあります。
社会保険料や税金は、ご自身の所得・家族構成・住んでいる地域で変わります。役員報酬の額や二刀流にするかどうかは、税理士や社会保険労務士に相談してから決めてください。法人化そのものから考えたい方は、フリーランスエンジニアの法人化と二刀流もあわせて読んでみてください。
関連記事
- フリーランスエンジニアのマイクロ法人|2024年に作った僕の判断ラインフリーランスエンジニアのマイクロ法人を、2024年にマイクロ法人を作ったサカイが整理します。検討の目安、個人事業主との二刀流での使い方、メリットとデメリット・維持費、作る前に確かめることをまとめます。
- マイクロ法人と個人事業主の二刀流|社会保険料は月6〜8万円くらいから2万強マイクロ法人と個人事業主の二刀流を、2024年に始めたサカイの記録で整理します。社会保険料は月6〜8万円くらいから月2万円強になりました。仕組み、メリット・デメリット、始めるまでの手順をまとめます。
- マイクロ法人の維持費は年いくら?合同会社の実額と内訳を項目ごとに公開マイクロ法人の維持費を、2024年に作ったサカイの法人の実額で公開します。均等割・税理士・会計ソフト・住所の費用で年30万円強。項目ごとの中身、株式会社と合同会社の違い、維持費を抑える方法をまとめます。
- マイクロ法人の後悔ポイントと続けていること|2024年に作った僕の実感マイクロ法人で後悔ポイントかもと感じていることと、いまも続けていることを、2024年に作ったサカイが書きます。法人格があるだけで頭を使う感覚や毎月の手間、社会保険料の変化、よくある後悔のパターン、作る前に確かめること、やめるときの流れと費用をまとめます。
- マイクロ法人に税理士は必要?年20万円で決算を任せている僕の分担マイクロ法人に税理士が必要かを、年20万円くらいで法人の決算申告を税理士に頼んでいるサカイが整理します。税理士なしが難しい理由、費用と頼む範囲、資産管理会社で断られ続けた税理士探し、相談するタイミングをまとめます。
- freee会社設立の費用は?合同会社を作った創立費98,910円の記録freee会社設立で合同会社を作ったときの創立費98,910円の記録です。freee会社設立で無料になる部分と必ずかかる法定費用、合同会社と株式会社の設立費用の違い、設立までの流れと期間、使ってよかった点・注意点、設立後にかかるお金をまとめます。
