SIerの転職エージェントの選び方|行き先別の比較と面談する側から見たコツ
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目次 6項目
SIerからの転職エージェントは、行きたい先(社内SE・ITコンサルや金融・IT業界全般)に強い会社から選ぶのが近道です。そのうえで2〜3社に登録して担当者を比べます。知名度や求人の総数は、そのあとで比べれば十分です。
先に、書いている僕の立場をはっきりさせておきます。僕は2009年に新卒でSIerに入り、2016年に会社を辞めてフリーランスのエンジニアとして独立しました。転職はしていません。 だから、この記事で紹介する転職エージェントを僕が使ったことはありません。「使ってみた口コミ」も書きません。
そのかわりに書けることが2つあります。1つは、業務委託のエンジニアを受け入れる面談に面談する側の一人として参加することがある立場からの話です。もう1つは、転職せずに独立した人間から見た比較です。各社の情報は、2026年10月3日に公式サイトで確かめたものだけを載せています。
行き先そのものをまだ決めていない人は、先にSIerからの転職先の選び方を読んでおくと比較が使いやすくなります。
SIerからの転職に使いたいエージェントを行き先別に比較
SIerからの転職に使いたいエージェントは、行き先で変わります。この記事では社内SE・ITコンサルや金融・IT業界全般の3つの行き先に分けて、合計5社を取り上げます。表の並びは順位ではありません。

| サービス | 向いている行き先 | 得意分野(公式の説明) | 主なサポート(公式の説明) | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| レバテックキャリア | 社内SE/IT業界全般 | IT・Webのエンジニアとデザイナーの転職 | カウンセリング(1〜1.5時間、電話・オンライン可)、求人紹介、書類の添削、企業ごとの面接対策、年収交渉、入社日の調整 | 無料 |
| 社内SE転職ナビ | 社内SE | 社内SEの求人に特化 | カウンセリング、キャリアプランの設計、求人紹介、応募書類の添削、面接の日程調整、年収交渉、入社日の調整、円満退社のアドバイス | 無料 |
| コトラ | ITコンサル・金融系 | 金融、コンサルティング(IT含む)、IT/DXエンジニア、経営幹部・管理系など | 求人紹介、キャリア面談、面接対策、業界情報の提供 | 無料 |
| MyVision | ITコンサル | コンサルティング業界(戦略系・総合系・IT系など) | キャリア相談、職務経歴書の書き方の指導、ケース面接を含む模擬面接、日程調整と条件交渉 | 無料 |
| Geekly | IT業界全般 | IT・Web・ゲーム業界 | 無料相談、書類の作成代行・添削サポート、選考対策、企業との交渉の代行 | 無料 |
表は横にスクロールできます
表の内容は、2026年10月3日に各社の公式サイトで確かめたものです。求人の数やサービスの中身は変わることがあります。登録する前に、公式サイトで最新の情報を確かめてください。
比較表の見方
比較表で最初に見てほしいのは、「向いている行き先」の列です。転職エージェントには、IT業界を広く扱う会社と特定の行き先(社内SEやコンサルなど)に絞った会社があります。行き先が決まっているなら、その行き先に絞った会社を1社入れておくと紹介が具体的になりやすいです。
次に見るのは「主なサポート」の列です。どの会社も求人の紹介はしてくれます。差が出やすいのは、書類の添削や面接対策をどこまでしてくれるかです。たとえばコンサル志望なら、ケース面接(その場で課題を考えて答える形式の面接)の対策があるかどうかは大きな違いになります。
料金は、どの会社も求職者側は無料です。転職エージェントは、採用した企業から紹介手数料を受け取る仕組みで運営されているのが一般的です。コトラやMyVisionの公式サイトにも、この仕組みが書かれています。
もう1つ、表に書けなかった注意点があります。転職エージェントによっては、紹介できる求人が少ない経歴の人や地域があります。たとえばレバテックキャリアは、エンジニアとしての経験がない人・50代以上の人・対象エリア外の人には、紹介できる求人が無いことがあります。登録しても思うように紹介が来ないときは、能力の問題ではなく、その会社の求人と条件が合っていないだけのこともあります。
社内SEに行きたい人向け
社内SEに行きたいなら、社内SEに特化した社内SE転職ナビとIT全般を扱うレバテックキャリアを並べて比べるのがおすすめです。
社内SE転職ナビは、アイムファクトリー株式会社が運営する社内SE専門の転職エージェントです。公式サイトでは対象として、アプリやインフラのエンジニアのほか情報システム・IT企画・ITコンサルタントの経験者を挙げています。カウンセリングから求人紹介・書類の添削・面接の日程調整・年収交渉・円満退社のアドバイスまで、すべて無料です。
レバテックキャリアは、ITエンジニア向けの転職エージェントです。公式サイトでは、大手・ベンチャー・自社開発の企業などの求人を持つとしています。社内SE以外の選択肢も同じ窓口で比べられます。「社内SEに行きたいけれど、ほかの選択肢も見ておきたい」という人に向いています。
社内SEは、SIerから見ると発注側に回る仕事です。僕はいま、ある現場で発注側(情シス)の立場に入っています。要件定義からベンダーコントロール・受入テストまでが担当です。正直なところ、発注側はただ指示するだけで楽だと思っていました。実際は、思っていたより大変です。ユーザーとベンダーの間に立ち、どちら向きにも話を翻訳する中間管理職のような立場だからです。
それでもキャリアの初めがベンダー側だったので、発注側・受注側のどちらの目線にも立てるのは良かったと感じています。SIerの経験は、社内SEに移っても生かせる経験です。社内SEで評価される経験は、SIerから社内SEへの転職で詳しく書いています。大変さも含めて知っておきたい人は、社内SEはやめとけと言われる理由も参考にしてください。
社内SEの求人に絞って相談したい方へPR
社内SE転職ナビは、社内SE・情報システム部門の求人に特化した転職エージェントです。カウンセリングから求人紹介・書類の添削・面接の日程調整・年収交渉まで、すべて無料です。
僕自身は転職をしていないので、社内SE転職ナビを使ったことはありません。社内SE転職ナビは、エンジニアやコンサルタントとしての経験がない方・45歳以上の方・希望する勤務地が関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)、関西(大阪・京都・兵庫)、北海道以外の方は、サポートの対象外になることがあります。
サービスの内容は2026年10月3日に公式サイトで確認したものです。最新の情報は公式サイトで確かめてください。
ITコンサル・金融系に行きたい人向け
ITコンサルや金融系に行きたいなら、金融・コンサルに強いコトラとコンサル業界に特化したMyVisionを比べるのが分かりやすいです。
コトラは金融(投資銀行・アセットマネジメント・不動産金融など)とコンサルティングを中心に、IT/DXエンジニアや管理系の求人も扱う転職エージェントです。公式サイトでは、取り扱うハイクラス求人のうち約8割が非公開案件だとしています(2026年10月3日確認)。
MyVisionは、コンサルティング業界に特化した転職エージェントです。公式サイトでは戦略系・総合系・IT系などのファームを扱い、ケース面接を含む模擬面接や職務経歴書の書き方の指導をサポートするとしています。エンジニアからの転職も対象に挙げています。
SIerから金融系やITコンサルを目指す人にとって、業務知識は強みになりやすい経験です。僕は会社員時代に、生保や損保といった金融系の案件に携わっていました。独立して最初に入った現場は信託銀行の案件です。その面談に通ったのも、同じ金融という領域で経験に親和性があったからではないかと考えています。金融系の現場は、2016年からいまも続けています。
業務知識は、職務経歴書に書かないと伝わりません。「どの業界のシステムをどの工程で担当したか」を整理しておくと、担当者も求人を絞りやすくなります。
IT業界全般で探したい人向け
行き先をまだ1つに絞れていないなら、IT業界を広く扱うレバテックキャリアとGeeklyから始めるのが現実的です。
レバテックキャリアは、IT・Webのエンジニアとデザイナーを対象にした転職エージェントです。公式サイトでは、カウンセリングは1〜1.5時間で電話やオンラインでも受けられるとしています。求人紹介のあとは、書類の添削や企業ごとの面接対策から内定後の年収交渉・入社日の調整までサポートしてもらえます。転職をすぐにしたい人だけでなく、まだ検討中の人の相談も受け付けています。
Geeklyは、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。公式サイトでは、書類の作成代行・添削サポートと選考対策、企業との交渉の代行を挙げています。
IT業界全般で探すときに気をつけたいのは、求人が多いぶん紹介される求人の幅も広くなることです。最初のカウンセリングで「SIerのどんな経験をどの行き先で生かしたいか」を伝えておくと、関係の薄い求人が減ります。行き先の候補を並べたい人は、SIerからの転職先と進め方で全体像をまとめています。
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レバテックキャリアはITエンジニア向けの転職エージェントで、登録は無料です。社内SEや自社開発の企業など、行き先の候補を同じ窓口で比べられます。書類の添削や企業ごとの面接対策もサポートしてもらえます。
僕自身は転職をしていないので、レバテックキャリアを使ったことはありません。また、エンジニアとしての経験がない方・50代以上の方・対象エリア外の方は、紹介できる求人が無くサポートを受けられないことがあります。
サービスの内容は2026年10月3日に公式サイトで確認したものです。最新の情報は公式サイトで確かめてください。
SIerの経験を活かせる転職エージェントの選び方
SIerの経験を活かせる転職エージェントかどうかは、次の4つのチェックで見分けられます。
- 業界の構造を分かっているか
- 行き先の求人を十分に持っているか
- 書類と面接の対策をしてくれるか
- 2〜3社に登録して担当者を比べる
業界の構造を分かっているか
1つ目は、担当者がSIerの仕事と業界の構造を分かっているかです。SIerの経験は、外から見ると伝わりにくいところがあります。
たとえば元請けか二次請けかで、任される工程はかなり違います。要件定義から入っていたのか、詳細設計とプログラミングが中心だったのか。客先常駐だったのか、自社で働いていたのか。こうした違いを分かっている担当者なら、同じ「SIerで7年」でも経験の中身を聞き分けてくれます。
見分け方としては、最初のカウンセリングで商流や工程について質問が出てくるかを見るのが一般的です。「元請けの案件でしたか」「どの工程を担当していましたか」と聞いてくれる担当者は、SIerの構造を理解している可能性が高いと言えます。
商流の深さは、フリーランスになったいまの僕にも関係する話です。フリーランスの案件でも、発注元とエンジニアの間に複数の会社が入ることがあります。僕は商流が深いと間でムダにマージンがかかっていると思ってしまうので、できれば浅いに越したことはないと考えています。転職でも、元請けに近い会社かどうかは確かめておきたい点です。
行き先の求人を十分に持っているか
2つ目は、自分の行き先の求人を十分に持っているかです。比較表で行き先別に分けたのは、このためです。
求人の総数が多い会社でも、自分の行き先の求人が少なければ選べる幅は狭くなります。社内SEに行きたいなら社内SEの求人、コンサルに行きたいならコンサルファームの求人がどれだけあるか。公式サイトの求人検索で、職種や勤務地を絞って件数を見ておくと判断しやすくなります。
勤務地も見ておきたいポイントです。求人が都市部に偏っている会社もあります。地方に住んでいる人やリモートで働きたい人は、希望する勤務地の求人があるかを登録前に確かめておくと安心です。
書類と面接の対策をしてくれるか
3つ目は、書類と面接の対策をどこまでしてくれるかです。SIerの経験は、書き方と話し方で伝わり方が大きく変わります。
比較表の5社は、どれも公式サイトで書類の添削か面接対策を挙げています。違いが出るのは、その深さです。次のような点のうち、自分に必要なものを基準に比べてください。
- 企業ごとの面接対策があるか
- コンサル向けのケース面接の対策があるか
- 職務経歴書の作成から手伝ってくれるか
僕は業務委託の面談に、応募する側としても面談する側としても入ってきました。面談する側としては、経歴書でまずスキルが現場に合っているかを見ます。合っていなくても、それでもいいと思える観点があれば大丈夫です。書類で何を伝えるかは、それくらい面談の入口を左右します。
2〜3社に登録して担当者を比べる
4つ目は、2〜3社に登録して担当者を比べることです。1社だけでは、その担当者や求人が良いのかどうかを判断する基準がありません。
僕はフリーランスとして独立してから、エージェントを1社だけ使ってきました。案件が途切れず担当とのやり取りも楽で、不満が無かったからです。担当の営業とはいまも2か月に1回くらい、ランチMTGの名目でZoomで30分ほど話しています。
それでも、複数に登録して自分の市場価値を知るのは大事だと思っています。つてが無いなら、まずは複数登録するのが良いです。案件もエージェントも、複数を比べるから良し悪しが分かります。
組み合わせ方としては、「行き先に特化した会社を1社」と「IT業界を広く扱う会社を1〜2社」にするのが一般的です。社内SE志望なら社内SE転職ナビとレバテックキャリア、コンサル志望ならMyVisionかコトラにIT全般の1社を足す形です。

4つのチェックで候補を絞ったら、行き先別の比較表に戻って登録する2〜3社を決めてください。
SIerからの転職でエージェントを使う理由
SIerからの転職でエージェントを使う理由は、大きく分けて次の4つです。
- 非公開の求人に出会える
- 年収の交渉を任せられる
- 職務経歴書と面接の準備ができる
- 在職中でもキャリアの相談ができる
転職サイトで自分で応募する方法もあります。ただ、在職中のSIerエンジニアが求人探しから企業とのやり取りまでを一人でこなすのは、負担が大きくなりがちです。そこを分担してもらえるのが、エージェントを使う一番の意味です。
非公開の求人に出会える
エージェントを使う理由の1つ目は、転職サイトには載っていない非公開の求人を紹介してもらえることです。
求人が非公開になるのは、応募の集中を避けたい・競合に採用の計画を知られたくないといった理由が一般的とされています。たとえばコトラは、公式サイトで取り扱うハイクラス求人のうち約8割が非公開案件だとしています(2026年10月3日確認)。
紹介の質で言うと、エージェントが自分に合う求人を絞って出してくれる点も大きいです。転職の話ではありませんが、僕は2025年4月に2本目の現場が切り替わったときにエージェントから5〜6件の提案を受けました。そのうち2社と面談して、どちらも合格しています。期間は1か月くらいでした。
年収の交渉を任せられる
2つ目は、年収の交渉を任せられることです。内定が出たあとの年収や入社日の調整は、自分で企業と話すよりエージェントに間に入ってもらうほうが進めやすいとされています。
これも業務委託の話ですが、僕は単価の交渉をエージェント経由でしてもらっています。単価は勝手に上がることはなく、基本的に交渉しないと上がりません(クライアントが変わったタイミングで上がったことはあります)。最初の頃は、いくら上げたいかもエージェント任せでした。いまは、具体的にどれくらい上げたいかを明示しています。
希望どおりの額になることは、基本的にありません。現在の額と希望額の間くらいになることが多いです。それでも、意思表示は大事だと思っています。転職でも希望年収とその根拠を担当者に伝えておくと、交渉の材料にしてもらいやすくなります。
職務経歴書と面接の準備ができる
3つ目は、職務経歴書と面接の準備ができることです。SIerの経験はプロジェクトごとに業界・工程・役割がばらばらなので、自分一人ではまとめにくいものです。
エージェントに職務経歴書を見てもらうと、企業側がどこを読むのかという視点で直してもらえます。面接対策では、その企業でよく聞かれることや過去の選考の傾向を教えてもらえることもあります。
職務経歴書の書き方はエンジニアの職務経歴書の書き方で、面接の準備はエンジニアの転職面接でよく聞かれる質問で詳しく書いています。
在職中でもキャリアの相談ができる
4つ目は、転職を決めきる前の在職中から、キャリアの相談相手として使えることです。多くの転職エージェントは、すぐに転職したい人だけでなく、まだ検討中の人の相談も受け付けています。たとえばレバテックキャリアの公式サイトにも、検討中の人も気軽に相談してほしいと書かれています。
相談して求人を紹介してもらうと、いまの経験がどんな企業にどのくらいの条件で求められているのか、つまり自分の市場価値が見えてきます。転職するかどうかは、それを見てから決めても遅くありません。登録したからといって、転職しなければならないわけではありません。
面談する側から見た、エージェントの使い方のコツ
転職エージェントの使い方のコツを、面談する側の視点から4つにまとめます。先に断っておくと、僕が面談する側に入っているのは業務委託のエンジニアを受け入れる面談です。正社員の採用面接には関わったことがありません。その前提で読んでください。
業務委託の面談は、1対1なら30分ほどです。最近はオンラインで行っています。短い時間で「一緒に仕事ができそうか」を判断するので、見ているところは意外とシンプルです。
面談する側に回ると、直近の経歴が数か月のものばかり続いている人には不安を感じます。質問と答えがかみ合っていない人は、一緒に仕事がしにくそうだとも感じます。逆に、受け答えがしっかりしている人は安心して任せられそうです。業務的なことだけでなくハキハキ話していたり明るい雰囲気を感じたりすると、個人的には良いと思います。
経歴は「何をしたか」より「どう考えたか」で伝える
経歴を伝えるときは、「何をしたか」に加えて「どう考えたか」まで話せるようにしておくのがコツです。
僕は案件に応募するときの経歴書に、業務の概要・開発規模・役割・言語などを書いていたはずです。途中から、その案件での「習得スキル」と「意識したこと」も書くようにしています。面談でもただ業務経歴を説明するだけでなく、自分が意識したことなどのプラスアルファを話すようになりました。年を重ねて経験値ができたのもありますが、話す内容を変えたことは案件獲得にプラスになっていると思います。
2016年に独立したときの最初の案件の面談では、たしかこれまでの業務経験と技術レベルを聞かれました。.NET系の経験が当時7年ほどあり、基本的に一人称で仕事を進められることを伝えて合格しています。
転職エージェントを使うなら、こうした「どう考えて仕事をしてきたか」を担当者に先に話しておくのがおすすめです。担当者が企業に推薦するときの材料にもなります。
希望条件の優先順位を先に決める
エージェントに相談する前に、希望条件の優先順位を決めておくのも大事です。年収・仕事内容・働き方・勤務地のどれを一番にするかで、紹介される求人は変わります。
優先順位があいまいなまま相談すると、担当者は幅広く求人を出すしかありません。紹介される数は増えても、どれを選べばいいか迷う時間が長くなりがちです。「これだけは譲れない条件」を1〜2個に絞っておくと、担当者との話も早く進みます。
僕が会社を辞めたときは、とにかく収入を上げたいという一点でした。だから転職は考えませんでした。フリーランスが手っ取り早いという、けっこう安易な理由で独立を決めています。1番が何かがはっきりしていると、選ぶ道もはっきりします。
面接で聞かれやすいことを担当者に確かめる
面接の前には、その企業で聞かれやすいことを担当者に確かめておくのがおすすめです。エージェントは、過去にその企業へ紹介した人の選考の様子を知っていることが多いからです。
確かめておきたいのは、たとえば次のようなことです。
- 面接の回数と、それぞれの面接官の立場(現場のエンジニア・人事・役員など)
- 技術面の質問がどのくらい深いか
- 過去に評価された人・見送られた人の傾向
- 面接の最後に逆質問の時間があるか
技術面の深掘りは、準備していないと崩れやすいところです。僕は独立したときの面談で1社落ちています。技術面をすごく深掘りされて、緊張もあって的を射た回答ができませんでした。負の連鎖でした。技術の質問が深い会社だと事前に分かっていれば、準備の仕方を変えられます。
逆質問の準備もしておきましょう。業務委託の面談で僕がした質問は、「現場で、私に求められている役割はどういうことがありますか?」や、業務内容を聞いたあとの「〇〇ということで理解合ってますか?」などです。面談する側としては、お金に関することばかりの質問はやめたほうがいいと思います。質問無しも基本NGです。興味が無いと思われかねないので、絞り出してでも1つは質問したほうがいいです。
AIを仕事でどう使っているかを話せるようにする
最後のコツは、AIを仕事でどう使っているかを話せるようにしておくことです。面談する側から見ると、ここは意外と差がつくところです。
これだけ一般の人にもAIが普及している中で、いまだに「最近AI使い始めました」と言っている人はダメだと思っています。ChatGPTと会話する程度では、「使える」とは言えません。
逆に、コーディングだけでなく調査や資料作成など、自分の仕事をどれだけAIに任せられるか考えながら仕事している人は「使える」と思います。いまのAIの知識がそれほどなくても、そういう意識が垣間見えたら良いです。エンジニアでもAIをほとんど触ったことがない人はけっこういます。AIでコーディングした経験やClaude Codeなどでゼロから全部任せて作った経験をある程度話せるだけで、意外と半分より上にいく気がします。
ただし最新のAIの動向ばかり追っていて、いざ一緒に仕事をすると頭でっかちで使いこなせない人もいるので要注意です。話すなら「どの作業をどう任せて、どう確かめたか」という自分の使い方にするのがおすすめです。
転職せずに独立した僕から見た比較
SIerからの転職を考えるとき、転職エージェントと並べて検討したいのがフリーランスとして独立する道です。僕は転職をせずに、2016年に独立しました。その立場から、転職と独立の比べ方を書きます。
転職と独立で迷ったら比べること
転職と独立で迷ったら、収入の決まり方・安定・手続きの3つを並べて比べるのがおすすめです。一般的な違いは次のとおりです。
| 比べること | 転職(会社員) | 独立(フリーランス) |
|---|---|---|
| 収入の決まり方 | 会社の給与制度と等級で決まる | 案件ごとの単価で決まる。交渉しないと上がりにくい |
| 安定 | 雇用契約があり、毎月の給与が出る | 契約期間ごとに更新する。案件が切れると収入が止まる |
| 税・社会保険の手続き | 会社がしてくれる | 自分でする |
| 相談先 | 転職エージェント | フリーランス向けのエージェント |
僕の場合、2015年頃の年収は400万円くらいでした。独立して最初の案件は月額50万円で、もともとが低かったので当時はかなり嬉しかったです。案件と案件の間で無収入になった期間は、これまで一度もありません。
一方で、税や保険の手続きは大変でした。2016年に独立した最初の年は、いろいろな書類が届いて、何が自分に必要でどこにどんな支払いをすればいいのか本当に分かりませんでした。会社員のときは会社がそのあたりをやってくれていたのだと、辞めてから実感しています。税や社会保険は人によって事情が違うので、分からないところは税理士や役所の窓口などの専門家に確かめてください。
独立を考えるなら、相談先は転職エージェントではなくフリーランス向けのエージェントになります。選び方はフリーランスエンジニアのエージェントの選び方にまとめました。どちらが自分に合うか分からない人は、キャリア診断で方向を確かめてから比べるのもおすすめです。
独立しても会社員に戻る道はある
独立しても、会社員に戻る道はあります。「フリーランスになると会社員に戻れない」という人もいますが、僕は全然そうは思いません。
独立してからも、仕事で関わる人から「サカイさん、うちの会社入っちゃえばいいのに」と何度か言われたことがあります。社員になることは一切考えていないので、その場では「ありがとうございます」と愛想笑いで流しています。ただ、仮にどうしても食い扶持が無くなっても行く当てがあるのは精神衛生上いいと思っています。
業務委託では、即戦力として期待されて入ります。期待どおりかそれ以上のパフォーマンスを出せる人なら、会社員に戻っても高いパフォーマンスを出すと思います。
大事なのは、どちらを選ぶかよりどう選ぶかです。「しょうがないから会社員」「しょうがないからフリーランス」のように妥協してキャリアを選んでいる人は、働き方に関係なくうまくいかないと思います。転職なら転職エージェント、独立ならフリーランス向けのエージェントを、納得したうえで使ってください。
年齢で迷っている人はSIerの転職は30代でも遅くないかを、辞めるかどうかから迷っている人はSIerを辞めたいときの判断基準を参考にしてください。
まとめ:SIerの転職エージェントは行き先で選び、2〜3社を比べる
SIerの転職エージェントは、行き先で選ぶのが基本です。候補は次のとおりです。
- 社内SE:社内SE転職ナビ、レバテックキャリア
- ITコンサル・金融系:コトラ、MyVision
- IT業界全般:レバテックキャリア、Geekly
選ぶときは、SIerの仕事を分かっているか・行き先の求人があるか・書類と面接の対策をしてくれるかを見てください。そのうえで2〜3社に登録して、担当者を比べると良し悪しが分かります。
面談する側に入っている立場から言えるのは、受け答えがかみ合うこととどう考えて仕事をしてきたかを話せることの大切さです。AIについても自分の仕事をどう任せているかを話せるようにしておくと、面接で伝えられることが増えます。
まずは転職先の候補を相談したい方へPR
レバテックキャリアは、ITエンジニア向けの転職エージェントです。登録は無料で、転職をまだ検討中の段階でも相談できます。求人の紹介に加えて、書類の添削や企業ごとの面接対策もサポートしてもらえます。
僕自身は転職をしていないので、レバテックキャリアを使ったことはありません。エンジニアとしての経験がない方・50代以上の方・対象エリア外の方は、紹介できる求人が無くサポートを受けられないことがあります。
サービスの内容は2026年10月3日に公式サイトで確認したものです。最新の情報は公式サイトで確かめてください。
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