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フリーランスエンジニアはAIで仕事がなくなる?単価への影響と僕の使い方

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フリーランスエンジニアとAI(折りたたんだ地図とノートパソコン、2つの吹き出し)
目次 7項目
  1. フリーランスエンジニアの仕事はAIでなくなるのか
  2. AIでフリーランスエンジニアの単価は下がるのか
  3. 仕事で使っている対話型AIでできること
  4. 個人ではエージェント型AIで道具を作っている
  5. 面談する側から見た、AIを使えるフリーランスエンジニア
  6. AI時代のフリーランスエンジニアに要るスキル
  7. AIを活かせる案件の探し方

フリーランスエンジニアの仕事がAIで丸ごとなくなるとは、僕は考えていません。変わっていくのは、人が受け持つ部分のほうです。僕の単価と案件には、AIの影響は正直まだ出ていません。その一方で、業務委託の面談で面談する側に入るときは、AIをどう使っているかも見ています。

書いている僕は、2009年に新卒でSIerに入りました。それ以来、.NETで業務系システムを作ってきました。2016年にフリーランスエンジニアとして独立しています。いまは仕事で対話型のAIを使い、個人ではエージェント型のAIで自分の道具を作っています。業務委託の面談では、面談する側の一人として参加することもあります。

この記事では、まず「仕事はなくなるのか」と「単価は下がるのか」を公的なデータと調査で整理します。そのあと僕のAIの使い方と、面談する側から見た「AIを使える人」を書きます。最後に、身につけたいスキルと案件の探し方をまとめます。

これから独立を考えている段階なら、独立までの全体の流れをSIerからフリーランスになるにはにまとめています。

案件の探し方から整理したい方は、先にフリーランスエンジニアのエージェントの選び方を読むとこの記事の後半がつながりやすくなります。

フリーランスエンジニアの仕事はAIでなくなるのか

フリーランスエンジニアの仕事がAIで丸ごとなくなるとは、僕は考えていません。変わるのは、人が受け持つ部分です。ただし何もキャッチアップしなければ、いずれ淘汰される側に回ると思っています。

丸ごとなくなるより、人が受け持つ部分が変わる

AIが広がっても、エンジニアの仕事がまったくなくなるわけではない、というのが僕の理解です。変わるのは、人がどの領域を受け持つかのほうです。

だからといって、何もしなくていいわけではありません。まったく触らずにいれば、いずれ淘汰されると思っています。少しずつでもAIに触っておくことが大事です。

フリーランスの場合、この変化は「次の案件で選ばれるかどうか」に表れます。会社員なら社内で研修や配置換えがあるかもしれません。業務委託では、AIを使えるかどうかも含めてその時点のスキルで選ばれるのが基本です。

任せやすくなる作業と人に残る作業

AIに任せやすくなるのは、指示がはっきりしている作業です。人に残るのは、何を作るかを決めること・AIが出したものを確かめること・関係者と調整することだと言われています。

AIに任せやすくなる作業(指示どおりのコーディング、コードの補完・定型の処理、既存コードの解説)と、人に残る作業(何を作るかを決めて言葉にする、AIが出したものを確かめる、関係者と調整する)を並べた図
任せやすくなる作業と人に残る作業

任せやすくなる作業として、よく挙げられるのは次のようなものです。

  • 仕様が決まっている処理を、指示どおりにコードにする
  • 書きかけのコードを補完する・決まった形の処理を量産する
  • 既存のコードが何をしているかを説明させる

一方で、次の作業は人の側に残りやすいとされています。

  • 何を作るかを決めて、それを言葉にする(要件を決める)
  • AIが出したコードや文章が正しいかを確かめる
  • 発注する側・使う側・ほかのチームと調整する

どこまでをAIに任せられるかは、使うAIの種類と現場のルールで大きく変わります。僕が仕事と個人で実際に任せていることは、この記事の後半に書きました。

生成AIの利用はどこまで広がったか(公的データ)

生成AIの利用は、個人でも企業でもこの1年で大きく広がりました。総務省の「令和8年版 情報通信白書」の数字を見ておきます。

項目数字補足
個人で生成AIを使っている(過去に使ったことがある)割合58.8%2025年度の調査。前年度の調査では26.7%
同じ割合を20歳以上に限った場合52.2%2025年度の調査から15〜19歳を対象に加えたため
何らかの業務で生成AIを使っている企業の割合86.4%2024年度の企業向け調査より大幅に上昇

表は横にスクロールできます

出典:総務省「令和8年版 情報通信白書」の個人の生成AIの利用経験と企業の生成AIの活用状況(2026年10月13日確認)。企業の割合は、生成AIの活用方針の設問で「わからない」と答えた企業を除いて集計されています。

一般の人の半分以上が生成AIを使ったことがあり、多くの企業が何らかの業務で使い始めています。エンジニアの現場にもAIが入ってくる前提で考えておくのが自然です。

一方で、エンジニアの人手が足りないという見通しもあります。経済産業省の委託調査「IT人材需給に関する調査」(2019年3月)では、2030年のIT人材の不足が約16万人〜約79万人と試算されました(出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」調査報告書)。幅があるのは、IT需要の伸び方を低位・中位・高位の3つの条件で置いたためです。生成AIが広がる前の試算なので、いまの状況にそのまま当てはまるわけではありません。

経験のあるフリーランスほど残っている印象

いまの現場で周りにいるフリーランスは2〜3人です。若手で勢いのある人より、経験を積んだベテランが多い印象です。長く生き残っていくのは結局そういう人なのかもしれない、と感じています。これは僕の周りの印象で、業界全体を調べたものではありません。

契約が続く人と切られる人の違いは、フリーランスエンジニアの契約終了にまとめています。

AIでフリーランスエンジニアの単価は下がるのか

AIでフリーランスエンジニアの単価が下がるかというと、僕の場合は単価にも案件にも影響は正直まだ出ていません。調査では、AIの使い方によって単価に差が出ているという結果もあります。ただし、AIを使えば単価が上がると言えるものではありません。

僕の単価と案件への影響は、正直まだない

AIによる単価や案件への影響は、僕の場合は正直まだありません。

これは僕一人の場合の話です。担っている工程や現場によって、影響の出方は違うはずです。

調査では使い方によって単価に差が出ている

フリーランスエンジニアの調査では、AIでコードを多く作っている人ほど月単価が高いという結果が出ています。エージェントを運営するファインディが、2026年1月23日〜30日に同社のサービスに登録するフリーランスエンジニア265人に聞いた調査です。

  • コードの半分以上をAIで生成している人の平均月単価は84万円前後
  • AIで生成するコードが25%以下の人とは、約10万円の差
  • 回答者全体の平均月単価は約80万円

出典:ファインディ「【2026年最新調査】フリーランスエンジニアの平均月単価約80万円。コード生成にAI活用で月単価に約10万円の差。」(2026年3月11日公表、2026年10月13日確認)

この数字は、AIを使っている人と単価の高い人が重なっているという相関を示したものです。AIを使ったから単価が上がった、という因果までは分かりません。もともと経験が長く単価の高い人が、AIも積極的に使っているだけかもしれないからです。対象は1社のサービスの登録者で、エージェントを運営する会社の調査です。調査によって数字は変わるので、目安として見てください。

フリーランスエンジニア全体の単価の目安と公開データの読み方は、フリーランスエンジニアの単価相場にまとめました。

速く終わっても単価は自動では上がらない

AIで仕事が速くなっても、それだけで単価が上がるわけではありません。同じファインディの調査では、AIで生産性が上がったと答えた人が81.9%でした。その生産性が上がった人のうち、直近1年で月単価が上がったと答えた人は約4割にとどまっています。

僕の場合も、単価は勝手に上がることはなく、交渉しないと上がらないと思っています。正直に書くと、クライアントが変わったタイミングで上がったこともあります。

業務委託の多くは、月にいくらという形で稼働に対して支払われます。作業が速く終わっても、その分が自動で上乗せされる仕組みにはなっていないのが一般的です。効率化した分を単価に結びつけるには、何が良くなったのかを相手に伝える必要があります。

効率化したことは実績として伝える

AIで効率化したことは、単価交渉の材料として書き出して伝えます。

僕は単価交渉のとき、業務の中で提供した価値を書き出してエージェントに渡しています。交渉はエージェント経由です。書き出す例として挙げているのが、「〇〇システムをゼロから開発した」「既存の××システムをこう改修した」と並んで「AIを使って業務効率化を進めた」です。実際にエージェントに渡した実績メモでも、「新たに身に付いたスキル」の欄に「AIを活用した効率的な開発」と書きました。

希望どおりの額にならないことは多いです。それでも、意思表示は大事だと思っています。実績メモの中身と書き方は、フリーランスエンジニアの単価交渉にまとめています。

仕事で使っている対話型AIでできること

仕事で使っている対話型のAIは、やりたいことを文章にできれば実装まで任せられます。僕が仕事で使っているのは、GeminiとGemini Notebook(旧NotebookLM)です。

仕事で使う対話型AI(やりたいことを文章にして渡す、誰が見ても同じ成果物になるよう言語化する)と、個人で使うエージェント型AI(ざっくり伝えても高い精度で作る、先に要件を細かく決めると手戻りが少ない)を比べた図
仕事の対話型AIと個人のエージェント型AI

ソースを1から書くことはだいぶ減った

対話型のAIを使うようになって、僕がソースを1から書くことはだいぶ減りました。やりたいことを文章にできれば、実装は任せられます。

実装を任せたあとは、返ってきたコードを読んで確かめてから取り込むのが一般的な使い方です。確かめ方は、このあとのスキルの章で整理しています。

実装の前後でもAIを使っている

AIに任せているのは、実装だけではありません。僕が仕事で任せているのは、次のような作業です。

  • 実装に入る前の壁打ち
  • 資料の作成
  • 設計書やテスト仕様書の作成
  • 設計書のQA(Gemini Notebookを使って)

実装の前に壁打ちをするのは、曖昧な部分を残さないためでもあります。どの現場のどの資料かは書きませんが、使い方としてはこの4つです。

誰が見ても同じものになるよう言葉にする

対話型のAIに任せるときに詰まるのは、伝え方です。曖昧な書き方をすると、AIが勝手に解釈して話が進んでしまい、「やりたいのはそれじゃない」という解釈違いが出ます。曖昧な部分が残らないように注意が必要で、そのために実装前の壁打ちが大切だと感じています。

対話型のAIは、文章に書かれていないことまで汲み取れるとは限りません。誰が見ても同じ成果物になるように、やりたいことを言語化する必要があります。

言語化するときに押さえておきたい点として、一般的には次のようなものが挙げられます。

  • 何を入力にして、何を出力にするか
  • どの条件のときに、どう動くか(例外や境界の値も含めて)
  • 既存のコードのどこに合わせるか(命名・書き方・使うライブラリ)
  • やらなくていいこと

ここまで書けると、人に作業を頼むときの指示書とほとんど同じになります。

調べものの入口にも使えそう

対話型のAIは、何から調べればいいか分からないときの入口にもなりそうです。

僕は2016年の独立1年目に、税金や社会保険の書類がいろいろ届いて困りました。何が自分に必要で、どこにどんな支払いをすればいいのか本当に分かりませんでした。ネットで調べても、自分に当てはまる情報なのか判別できずに大変でした。いまならChatGPTのような対話型のAIに聞けば、すぐ分かりそうだと思います。

ただし、AIの答えをそのまま使うのは危険です。税金や社会保険は、制度の改正や住んでいる自治体・家族の状況で答えが変わります。AIは、全体像をつかんだり調べる言葉を見つけたりするところまでに使うのが無難です。最後は国税庁・日本年金機構・市区町村などの公式の案内で確かめ、自分の場合は税理士などの専門家に相談してください。

現場で使うときは機密情報とルールに気をつける

現場でAIを使うときにいちばん気をつけたいのは、機密情報を入力しないこととクライアントのルールに従うことです。

総務省と経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」では、AIを使う側(AI利用者)が気をつける点として次のようなことが挙げられています(出典:経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」、2026年3月31日公表、2026年10月13日確認)。

  • AIを提供する側が定めた利用上の留意点を守り、想定された範囲内で使う
  • AIの出力の精度とリスクの程度を理解したうえで使う
  • 個人情報を不適切に入力しないよう注意を払う
  • 機密情報などを不適切に入力しないよう注意を払う

業務委託では、契約で秘密保持の義務を負っているのが一般的です。お客さまのソースコードや業務データを、許可なく外部のAIに入力するのは避けます。どのAIをどこまで使ってよいかは現場によって違うので、入る前か入ってすぐに確かめておくと安心です。

個人ではエージェント型AIで道具を作っている

個人では、Claude Codeなどのエージェント型のAIで自分の道具を作っています。エージェント型は、ざっくり伝えてもかなりの精度で作ってくれます。

作ったのはスケジュール管理・動画編集・コンテンツ生成の自動化

これまでにエージェント型のAIで作ったのは、次の3つです。

  • 自分のスケジュール把握とタスク整理
  • 簡単な動画編集をしてくれるシステム
  • コンテンツ生成の自動化

どれも、自分の手間を減らすために作った道具です。業務のコードは外に出せません。それでも、個人で作ったものなら何をどう作ったかを話せます。

試作は数時間、仕上げに数日

道具を作るスピードは、試作版を数時間でざっと作り、数日かけて細かく直して完成形にするくらいです。

最初の試作で全体の形を作り、細かいところはそのあとの数日で直していく進め方です。

先に要件を細かく決めると手戻りが減る

エージェント型のAIでも、開発前に要件を細かくプランニングしてから作ってもらうと手戻りが少なくなります。

いきなり作ってもらっても、それなりのものはできます。ざっくり伝えてもかなりの精度で作ってくれるのが、エージェント型の良いところです。それでも先に要件を細かく決めておくと、あとで直す手間が少なくて済みます。

対話型とエージェント型の違い

対話型とエージェント型の違いは、一般的には「AIが自分で作業を進めるかどうか」で説明されます。

項目対話型AIエージェント型AI
やり取りの形チャットの画面で質問や指示を送り、返ってきた答えを人が使う目的を伝えると、AIがファイルを読み書きしたりコマンドを動かしたりして作業を進める
人がやること答えを自分のコードに取り込み、動かして確かめる計画と結果を確かめ、方向がずれたら止めて直す
伝え方やりたいことを細かく文章にして渡すざっくり伝えても進むが、要件を先に決めるほど手戻りが減る
僕の使い方仕事で使う(Gemini・Gemini Notebook)個人で使う(Claude Codeなど)

表は横にスクロールできます

開発で使われる生成AIには、ChatGPTのような対話型のサービスもあります。僕もChatGPTは使ったことがあります。GitHub Copilot・Cursorのように、エディタの中でコードを補完したり書いたりする道具もあります。どれを使うかは、現場で許可されているものと自分の作業に合うかで選ぶのが現実的です。この記事では、僕が使ってきたGemini・Gemini Notebook・ChatGPT・Claude Codeの話に絞っています。

現場に入ってくる前に自分で触っておく

エージェント型のAIは、大企業ほど導入が難しいだろうと感じています。本当は使えたら楽です。

ただ、自分が何も知らない状態でいいとは思いません。導入されたときにすぐ戦力になれるよう、自分でいろいろ触っています。

面談する側から見た、AIを使えるフリーランスエンジニア

面談する側から見て「AIを使えるフリーランスエンジニア」とは、自分の仕事をどれだけAIに任せられるかを考えながら働いている人です。僕は業務委託の面談で、面談する側の一人として参加することが何度かあります。ここでは、そのときの物差しを短く並べます。

「最近使い始めた」では厳しい

AIの経験を聞いて「最近使い始めました」と返ってくると、正直なところ厳しいと感じます。この記事の前半で見たとおり、一般の人でも生成AIを使ったことがある人が半分を超えている時期だからです。

面談で落ちやすいほかの理由も含めて、フリーランスの面談に落ちる理由にまとめています。

仕事をどれだけ任せられるか考えているか

僕が「この人は使える」と感じる物差しは、AIの知識の量ではありません。コーディングに限らず、調査や資料作成も含めて、自分の仕事のどこまでをAIに任せられるかを考えながら働いているかどうかです。

知識がまだ浅くても構いません。話の端々にその意識が見えれば十分だと思っています。

動向に詳しいだけの人には注意

最新の動向を追うのは良いことです。気をつけて見ているのは、動向の話ばかりで、実際に一緒に働くと頭でっかちで使いこなせていない人です。

動向を話題にするなら、自分の作業で実際に試したことを1つ添えておくと安心です。

任せて作った経験を話せると評価されやすい

AIをほとんど触ったことがないエンジニアは、いまでもけっこういます。そのうえで、ChatGPTと会話する程度の使い方なら「使える」には入らないと僕は考えています。

差がつくのは、AIでコーディングした経験や、Claude Codeなどにゼロから全部任せて何かを作った経験です。めちゃくちゃ詳しくなくても、ある程度話せれば意外と半分より上にいく気がします。これは僕の感覚で、数字で確かめたものではありません。

面談でAIの使い方を聞かれたときの答え方はフリーランスエンジニアの面談対策に、スキルシートへの書き方はスキルシートの書き方にまとめています。

AI時代のフリーランスエンジニアに要るスキル

AI時代のフリーランスエンジニアに要るスキルは、4つに分けて考えると整理しやすくなります。何を作るかを言葉にする力・出てきたものを確かめる力・業務とフレームワークの理解・少しずつでも触り続ける習慣です。

何を作るかを言葉にする力

1つ目は、何を作るかを言葉にする力です。AIに任せるには、誰が見ても同じ成果物になるように言語化する必要があります。

何を作るかを決めて言葉にするのは、もともと要件定義など上流工程の仕事でもあります。僕は上流工程の経験も増やしたくて、2025年4月から情シスの立場で案件に入っています。大きなシステムでは、要件定義からベンダーコントロール・受入テスト・リリースまでを担当しています。

情シスや社内SEの立場で業務委託として働く道は、社内SEからフリーランスへに書いています。

出てきたコードを確かめる力

2つ目は、AIが出してきたコードを確かめる力です。AIのコードは、もっともらしく見えても間違っていることがあります。

確かめるときに一般的に見られるのは、次のような点です。

  • 求めた仕様どおりに動くか(正常な場合だけでなく、例外や境界の値も)
  • 既存のコードの書き方や設計の方針に合っているか
  • セキュリティ上の問題や、性能の問題を持ち込んでいないか
  • 自分で説明できるか(説明できないコードは取り込まない)

コードレビューやテストの経験がある人ほど、AIの出力を確かめる場面で強みが出ます。AIに書かせた部分も、取り込んだ以上は自分の成果物として責任を持つことになります。

業務とフレームワークの理解

3つ目は、業務とフレームワークの理解です。AIに正しく指示を出すにも出てきたものが正しいかを判断するにも、その業務とフレームワークを分かっていることが前提になります。

僕はC#とVB.NETの両方を書いてきました。案件の探しやすさや面談での見られ方で、2つの違いを感じたことはありません。言語が違うだけで同じ.NETのフレームワークなので、.NETの理解ができていればどちらもすんなり書けるイメージです。詳しくはC#フリーランスの単価と案件に書きました。

業務の知識も同じです。僕は2016年の独立から、証券・信託銀行などの金融系の現場で働き続けています。金融系の業務の特徴と入り方は、フリーランスエンジニアの金融案件にまとめています。

少しずつでも触り続ける

4つ目は、少しずつでもAIに触り続ける習慣です。まったくキャッチアップしなければ、いずれ淘汰されると思っています。

一度にすべてを覚える必要はありません。仕事で使えるAIがあれば日々の作業で使い、使えないなら個人で小さな道具を作ってみる。それくらいの積み重ねで、面談で話せることは増えていきます。

AIを活かせる案件の探し方

AIを活かせる案件は、今の得意分野にAIの使いこなしを掛け合わせて探すのが現実的です。独立までの準備の全体は、エンジニアが独立するにはにまとめています。

AI・機械学習エンジニアの案件という選択肢

「フリーランスエンジニア AI」で調べると、AIそのものを作るAI・機械学習エンジニアの案件も出てきます。機械学習のモデルを作る・生成AIを組み込んだシステムを作る・データを分析するといった仕事です。

先にお伝えしておくと、僕はAI・機械学習の案件の経験がありません。ここは公開データでの目安だけにします。

レバテックフリーランスの単価相場では、AI・機械学習エンジニアという職種の区分はありません。近い職種のデータサイエンティストは平均単価が月79万円・最高単価が198万円でした(出典:レバテックフリーランス「単価相場」、2026年10月13日確認)。数字は掲載中の案件をもとにしたもので、日によって動きます。

AI・機械学習の案件では、Pythonや統計・機械学習の知識が求められることが多いとされています。業務系の実装を続けてきた人がすぐに移れる分野ではないので、本気で目指すなら学び直しの期間を見込んでおく必要があります。

今の得意分野に掛け合わせて選ぶ

AIを作る側に移らなくても、AIを使う側として今の得意分野で案件を選ぶ道があります。多くのエンジニアにとっては、こちらのほうが現実的です。

たとえば業務系の.NETの経験がある人なら、その経験を軸にしたままAIを使った効率的な開発ができることを強みとして加えます。業務の知識とフレームワークの理解がある人がAIを使えれば、任せられる範囲も確かめられる範囲も広がります。

案件を選ぶときは、AIの利用が認められている現場かどうかとどんな道具が使えるかも確かめておくと安心です。

エージェントに使いこなしの経験を伝える

エージェントに案件を相談するときは、AIをどう使ってきたかも伝えておきます。

  • 仕事で使っているAIと、任せている作業(実装・調査など)
  • 個人でAIを使って作ったもの
  • AIの利用が認められている現場を希望するか

僕は2016年から1社のエージェントだけを使っていて、案件と案件の間に無収入の期間はこれまで一度もありません。エージェントの選び方と比べ方は、フリーランスエンジニアのエージェントの選び方にまとめています。

いまの経験を活かせる案件を実際に見てみたい方に、エージェントを2つ挙げておきます。会社員でこれから独立を考えている方はMidworksが対象です。

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会社員の方や、1都3県以外にお住まいの方は対象外です。条件は2026年9月29日に確認したものです。最新の条件は公式サイトで確かめてください。

この記事を書いた人

サカイ

フリーランスエンジニア

2009年に新卒でSIerに入社し、2016年にフリーランスエンジニアとして独立。.NET中心の業務系システム、金融系の案件を2016年から継続。現場では面談する側にも入っている。

プロフィールを詳しく見る

  1. フリーランスエンジニアの単価交渉は2〜3年おき|エージェントに渡す実績メモフリーランスエンジニアの単価交渉を、2〜3年おきにエージェント経由で交渉しているサカイが解説します。切り出すタイミング、渡す実績メモの4つのブロック、希望額の決め方、希望どおりにならないときの受け止め方をまとめます。
  2. フリーランスエンジニアの面談対策|受ける側と面談する側の両方から解説フリーランスエンジニアの面談対策を、面談を受ける側と面談する側の両方を経験しているサカイが解説します。面談で見られるポイント、面談の流れ、よく聞かれる質問と答え方、事前の準備をまとめます。
  3. フリーランスの面談に落ちる理由|独立時に1社落ちた僕と面談する側の視点フリーランスの面談に落ちる理由を、2016年の独立時に面談で1社落ちたサカイが、面談する側の視点も合わせて整理します。落ちる人に共通すること、落ちないための準備、落ちた後にやることをまとめます。
  4. フリーランスエンジニアはやめとけ?案件が途切れなかった僕の本音と条件「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われる理由を、2016年の独立から案件が途切れなかったサカイが検証します。不安定さの実態、続けている理由、向いている人・やめたほうがいい人、独立前に確かめることをまとめます。
  5. フリーランスエンジニアの年収のリアル|単価50万から売上1440万円までフリーランスエンジニアの年収を、月額50万円から始めて売上約1440万円になったサカイの実例と公開データで整理します。平均と中央値の読み方、年収1000万円に届く条件、年収・所得・手取りの違い、年収を上げる方法をまとめます。
  6. エンジニアが独立するには?SIerから2016年に独立した僕の手順と判断軸エンジニアが独立する方法を、SIerから2016年にフリーランスとして独立したサカイが整理します。独立のタイミングを決める判断軸、収入の目安、失敗する原因、独立の手順、独立して分かった「戻り道」をまとめます。