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フリーランスエンジニアのリモート案件は何割?2020年からフルリモートの僕の実感

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フリーランスエンジニアのリモート案件(折りたたんだ地図の上に置いたノートパソコンと、家の形の積み木とコーヒーカップ)
目次 9項目
  1. フリーランスエンジニアのリモート案件の割合
  2. リモートで働きやすい案件と働きにくい案件
  3. フルリモートで働く僕の1日
  4. フルリモートのメリット
  5. フルリモートのデメリットときついところ
  6. フルリモートが合う人・合わない人
  7. 在宅で働く作業環境の整え方
  8. フルリモートの案件の探し方
  9. フリーランスエンジニアのリモートでよくある質問

フリーランスエンジニアのリモート案件は、公開データでフルリモートが23.0%です。週に何日か出社する一部リモートまで含めると、75.9%になります。毎日現地に通う常駐の案件は24.1%で、4件に1件ほどです。案件の数だけを見れば、家で働ける道は十分にあります。ただしフルリモートは、合う人と合わない人がはっきり分かれる働き方です。

書いている僕は、2009年に新卒でSIerに入りました。2016年にフリーランスエンジニアとして独立し、.NETで業務系システムの仕事を続けています。独立してからは自宅近くの現場に通い、2020年のコロナ禍をきっかけにフルリモートになりました。いまは業務委託の面談で、面談する側に入ることもあります。

この記事では、まず公開データでリモート案件の割合を確かめます。そのあとリモートで働きやすい案件と、フルリモートで働く僕の1日を書きます。後半はメリットとデメリット・合う人と合わない人・作業環境・案件の探し方の順です。通勤や出社に疲れて「フリーランスになれば家で働けるのか」を確かめたい会社員のエンジニアに向けて書きました。

案件の探し方から整理したい方は、先にフリーランスエンジニアのエージェントの選び方を読むとこの記事の後半がつながりやすくなります。

フリーランスエンジニアのリモート案件の割合

フリーランスエンジニアのリモート案件の割合は、公開データでフルリモートが2割強です。一部リモートまで含めると7割台になります。ここで使う数字は掲載されている案件を数えたもので、実際に働いている人の割合ではありません。

フリーランス案件の働き方の内訳。フルリモート23.0%、一部リモート52.9%、常駐24.1%(フリーランスボード市場動向、2026年9月)
フリーランス案件の働き方の内訳

フルリモート・一部リモート・常駐の内訳

フリーランス案件の検索サイト「フリーランスボード」は、掲載している案件の単価と働き方を毎月集計して公表しています。2026年9月の集計では、働き方の内訳は次のとおりでした。

区分2026年9月2026年7月
フルリモート23.0%21.9%
一部リモート52.9%57.6%
常駐24.1%20.5%
集計した掲載案件608,400件(9月7日時点)544,445件(7月7日時点)

表は横にスクロールできます

出典:フリーランスボード「フリーランス案件の単価における市場動向」2026年9月・同 2026年7月(PR TIMES、2026年10月14日確認)。

いちばん多いのは一部リモートで、半分を超えています。フルリモートと常駐は、どちらも2割台です。つまり「毎日家」と「毎日出社」はどちらも少数派で、その間の働き方が中心だと読めます。

この数字は、掲載された案件の件数を区分ごとに割ったものです。同じ案件が複数のエージェントに載っていれば、その分も数に入っている可能性があります。また、リリースには3つの区分の定義は書かれていません。「何割の人がフルリモートで働いているか」とは別の数字として読んでください。

2020年を境に増え、いまは月ごとに少し動く程度

リモートの案件が一気に増えたのは、2020年のコロナ禍からです。エージェントのテクフリの運営会社が2022年9月に発表した調査では、テクフリに載っている案件のうちリモート勤務が可能な案件の割合が、2020年1月の2.7%から2022年8月には41.9%になりました。同じ調査で、フルリモートを希望する人も10.9%から65.3%に増えています(出典:CodeZine「ITフリーランスエンジニアの半数超がフルリモートを希望」2022年9月23日、2026年10月14日確認)。

2026年の月ごとの集計を見ると、割合は月によって数ポイントずつ動いています。上の表で2026年7月と9月を比べると、一部リモートが4.7ポイント減りました。その分がフルリモートと常駐の両方に振り分けられた形です。2か月の差なので、この動きだけで「出社に戻る流れが強まった」とまでは言えません。

なお、2022年の41.9%と2026年の数字は集計元も数え方も違います。並べて「増えた」「減った」と比べることはできません。推移を見るなら、同じ集計元の数字どうしで比べるのが安全です。

「可」と書かれていても毎日家で働けるとは限らない

案件の条件に「リモート可」と書かれていても、毎日家で働けるとは限りません。言葉の使われ方は、おおむね次のように分かれます。

  • フルリモート:原則として出社しない働き方。ただし参画の初日や機材の受け取りだけ出社する案件もある
  • 一部リモート:週に何日か出社する、または定例の会議の日だけ出社する働き方。「リモート併用」「ハイブリッド」とも書かれる
  • リモート可・リモート相談:リモートの日がありうるという意味で、頻度は案件ごとに違う
  • 常駐:現地に毎日通う働き方

さらに、集計元によって数え方も違います。フリーランスボードは、フルリモート・一部リモート・常駐の3つに分けています。一方でこの後に出てくるフリーランスHubやテクフリの数字は「リモート可」で数えていて、一部リモートも含みます。数字を並べるときは、何を「リモート」と呼んでいるのかを先に確かめてください。

「在宅」「テレワーク」も同じ文脈で使われます。一般には、在宅は自宅で働くことを指します。テレワークは、会社やオフィス以外の場所で働くことを広く指す言葉です。フリーランスの案件では、どれも「現地に行かずに働ける」という意味で使われることが多いです。

僕自身は、2020年からフルリモートで働いています。次の章では、どんな案件ならリモートにしやすいのかを見ていきます。

リモートで働きやすい案件と働きにくい案件

リモートで働きやすいのは、開発・Web・クラウドのように作業がオンラインで完結する案件です。反対に、機器を触るインフラや社内の人に近い社内SE・機密の強い業界の案件は現地での作業が残りやすくなります。

リモートになりやすい仕事(開発・Web・クラウド)

リモートになりやすいのは、成果物がソースコードや設計書のようにデータで受け渡せる仕事です。

  • 開発(実装・テスト):仕様が決まっていれば、作業の大半はパソコンの中で進む
  • Web系の開発:自社サービスの会社には、もともとリモートを前提にしている会社もある
  • クラウドのインフラ:サーバーを画面から操作できるので、データセンターに行く必要が少ない

開発の中でも、作るものと完成の基準がはっきりしている案件ほどリモートに向くと言われます。何を作ればよいかが共有されていれば、離れていても作業を進められるからです。

現地作業が残りやすい仕事(インフラ・社内SE・機密の強い業界)

現地での作業が残りやすいのは、物理的な機器や社内の人に近い仕事です。

  • オンプレミスのインフラ:サーバーやネットワーク機器の設置・配線・交換は、現地でしかできない
  • 社内SE・ヘルプデスク:パソコンの手配や社員からの問い合わせ対応は、社内にいたほうが早い
  • 機密の強い業界:決められた部屋や端末でしか触れないシステムがある案件では、その場所での作業が前提になる

公開データでも、業界や職種による差は見えます。社内SEは、テクフリの社内SEの案件ページで173件のうちリモート可の案件が48件でした(2026年10月1日確認)。社内SEの案件の中身は、社内SEからフリーランスへに詳しく書いています。

金融は、フリーランスHubの金融の案件でリモートで働ける案件が7,572件・全体の50.3%でした(2026年10月12日確認)。金融案件の特徴はフリーランスエンジニアの金融案件にまとめています。

どちらも「リモート可」で数えた数字なので、フリーランスボードの3区分とは単純に比べられません。全体と比べて社内SEや金融はリモートが少なめ、という傾向の目安として見てください。

常駐の案件でも通いの負担は減らせる

リモートか常駐かの二択だけで考える必要はありません。常駐の案件でも、通う場所を選べば通勤の負担は減らせます。

僕は会社員のころ自社で働くことが多く、常駐の経験は合計で半年から1年くらいでした。2016年にフリーランスになってからは、なるべく自宅に近い現場をエージェントに探してもらいました。そのおかげで、電車での通勤はほとんどなくなりました。自転車か徒歩で通う日々が中心で、電車で通った時期は半年くらいです。

2020年のコロナ禍をきっかけにフルリモートになり、いまも続いています。それまでは、毎日現場に通っていました。

フルリモートの案件は、あとで書くように応募が集まりやすいと言われます。「家から通いやすい常駐」や「出社が週1日の一部リモート」まで広げれば、選べる案件は一気に増えます。通勤のどこがつらいのかを分けて考えると、譲れる条件と譲れない条件が見えてきます。

フルリモートで働く僕の1日

フルリモートで働く僕の1日は、9時に始まって18時に終わります。稼働は月20日ほどです。通勤がなく、昼休みを家で過ごせます。

フルリモートの1日。9、昼休み(ソファで休む)、15時ごろコーヒーとおやつ、18。その下にオンライン会議は1日2〜3回・稼働は月20日ほど
フルリモートの1日

稼働は月20日・9時から18時

いまの稼働は、月20日ほどで9:00〜18:00です。

業務委託の契約でも、働く時間帯は現場の人と連絡がつく時間に合わせることが多いです。フルリモートだからといって、夜中にまとめて作業するような働き方になるわけではありません。家で働く場合も、時間の枠は会社勤めとあまり変わらないと考えておくと現実に近いです。

オンライン会議は1日2〜3回

オンライン会議は、1日に2〜3回くらいです。会議以外のやり取りは、案件にもよりますがチャットアプリが中心です。メールでのやり取りもちょこちょこあります。

会議が1日に何回もあるわけではないので、それ以外の時間は1人で作業を進めます。この「1人で進める時間の長さ」が、あとで書く向き不向きに関わってきます。

昼休みはソファで横になる

昼は、昼食をさっと済ませます。残りの時間は、テレビを見ながらソファで横になっています。

家で働いていると、昼休みの過ごし方を自分で決められます。店を探したり、混んでいる時間を避けたりする必要もありません。昼に体を横にして休めるのは、家で働くからこそできる休み方です。

15時ごろにコーヒーとおやつ

15時くらいに、インスタントコーヒーを飲みながら軽くおやつを食べます。あんこ系のおやつが多いです。

平日はどうしても、モニターを見続ける時間が長くなります。家では誰かに声をかけられて休憩に入ることがありません。画面から目を離す区切りは、自分で作ることになります。

フルリモートのメリット

フルリモートのメリットは、通勤が無くなること・体調が戻ればすぐ仕事に戻れること・作業する場所を選びやすいことです。人間関係のストレスが減る、集中しやすいという点もよく挙げられます。

通勤が消えて1日の時間が増えた

フルリモートになって、通勤が消えたのは間違いありません。

通勤が無くなると、移動の時間と身支度の時間がまるごと手元に残ります。雨の日や暑い日に外へ出る必要もありません。満員電車に乗らないことの気楽さを挙げる人も多いです。

体調が戻ればすぐ仕事に戻れる

2026年10月に、新型コロナウイルスに感染しました。会社に出勤する働き方なら、本来は熱が下がってもしばらく待機が要るはずだと思います。フルリモートだったので、熱が下がってから仕事を始められました。

無理しすぎは良くありません。それでも、家で仕事ができるのはリモートのメリットだと思っています。

体調を崩したときの扱いは、職場や時期によって違います。リモートだから働き続けるべきという話ではありません。休むときも戻るときも、現場とエージェントに早めに伝えておくと安心です。体調と契約の関係は、フリーランスエンジニアの契約終了でも触れています。

住む場所や作業する場所を選びやすい

フルリモートなら、現地に通える範囲に住む必要がありません。地方に住んだまま、都市部の会社の案件に参画する道もあります。

作業する場所も、自宅に限らず選べる場合があります。僕も一時期は、カフェで仕事をしていました。

ただし、作業してよい場所は現場のルールで決まります。情報漏えいを防ぐために、自宅以外での作業を認めない現場もあります。家の外で働きたいなら、参画の前に確かめておきましょう。

人間関係のストレスと集中のしやすさ

一般に、フルリモートのメリットとして「人間関係のストレスが減る」「集中しやすい」がよく挙げられます。

オフィスでは、近くの会話や急な声かけで作業が途切れることがあります。家なら、話しかけられて手が止まる場面は減ります。職場の人と顔を合わせる時間が短くなるので、人付き合いの負担も軽くなりやすいです。

その一方で、雑談から入ってくる情報も減ります。困ったときに隣の人へ気軽に聞く、ということもできません。ここはそのまま、次のデメリットにつながります。

フルリモートのデメリットときついところ

フルリモートのデメリットは主に3つです。自己管理の範囲が広がること・様子が見えない分を報告で補うこと・人と話す機会と体を動かす機会が減ることです。仕事と生活の境目があいまいになりやすく、人気の案件には応募が集まりやすい点もあります。

自己管理の範囲が広がる

フルリモートでは、良くも悪くも自己責任の範疇が広がりました。自分の裁量で仕事ができる反面、自己管理ができないとフルリモートは成り立ちません。

誰も見ていない時間に何をするかは、すべて自分しだいです。始業・休憩・終業の時間を守ることも作業の進み具合を管理することも、自分で引き受けます。準委任の業務委託では稼働に対して報酬が払われるので、勤怠を自分で守る意識はとくに大事です。

様子が見えないぶん報告で伝える

オフィスなら、席にいるだけで「作業中」「手が止まっている」が周りに伝わります。家ではそれが無いので、進み具合は自分から言葉にして届けることになります。

僕の場合、会議以外のやり取りはチャットアプリがメインで、メールも少しあります。作業の区切りで進み具合を書き込み、詰まったら早めに相談するのが基本の動き方です。文字だけのやり取りでは誤解も起きやすいので、結論から短く書くと伝わりやすくなります。

報連相の遅れが契約にどう響くかは、フリーランスエンジニアの契約終了にまとめています。

孤独と運動不足との付き合い方

フルリモートのデメリットとして、孤独がよく挙げられます。僕自身は、孤独を感じてはいません。

ただ、振り返ると独身のころは、誰とも会話しない日がありました。口が話し慣れていなくて、コンビニの店員さんと話すときに噛んでしまうこともありました。いまでは笑い話です。

運動不足も、家で働くと起きやすい問題です。通勤が無くなると、意識しないかぎり1日ほとんど歩かない日もできてしまいます。

僕は休日に、船で海に出てアジを釣っています。2020年のコロナ禍に始めて、いまは月1回くらいです。平日はモニターを見続ける時間が多いので、風を感じながら無心で釣りをする時間が良い切り替えになっています。体を動かす場としては、パーソナルトレーニングにも週3回通っています。こちらはリモートの対策ではなく、別のきっかけで始めて続けているものです。

仕事と生活の境目があいまいになる

家が職場になると、仕事と生活の境目があいまいになりやすいです。終業の時間を過ぎてもパソコンを開いてしまうことがあります。逆に、昼から気が抜けてしまうこともあります。

僕は一時期カフェで働いていて、カフェに行くと仕事モードに切り替わっていました。いまは家に仕事の環境を整えたので、作業用の椅子に座ると仕事モードになります。

場所や道具で切り替えのきっかけを作っておくと、気持ちの切り替えに頼らずに済みます。仕事をする場所を決めておくことや、終業時にパソコンを閉じることもよく紹介される工夫です。

人気の案件は応募が集まりやすい

フルリモートの案件は、住んでいる場所を問わず応募できます。その分、条件の良い案件には応募が集まりやすいと言われます。

地方に住む人も都市部に住む人も、同じ案件に手を挙げられるからです。条件の良いフルリモートの案件ほど、選ばれるのは難しくなります。フルリモートにこだわりすぎず、一部リモートまで候補に入れておくと案件探しが楽になります。

フルリモートが合う人・合わない人

フルリモートが合うかどうかは、案件の数よりも自分で時間と報告を回せるかどうかで決まります。

僕は「フルリモート最高、みんなやったほうがいい」とは全然思いません。合う人には合うし、合わない人は絶対やめたほうがいいと思っています。

自分で時間と報告を回せるかが分かれ目

フルリモートが合う人と合わない人の違いは、一般には次のように整理できます。

合いやすい人

  • 始業・休憩・終業を自分で区切れる
  • 困ったときに、自分から相談やチャットで声をかけられる
  • 1人の時間に集中して作業を進められる
  • 文章で状況を短く伝えるのが苦にならない

合いにくい人

  • 人に見られていないと作業が進まない
  • 報告や相談を後回しにしてしまう
  • 1日誰とも話さないとつらい
  • 家にいると仕事と休みの切り替えができない

合いにくい側に当てはまるものが多いなら、まずは一部リモートの案件から始めるのも1つの方法です。週に何日か出社すれば、相談のしやすさも生活のリズムも保ちやすくなります。

フリーランスという働き方そのものの向き不向きは、フリーランスエンジニアはやめとけ?で書いています。

オンラインの面談で見られていること

業務委託の面談で面談する側に回るとき、最近はオンラインで行っています。リモートの案件なら、参画してからのやり取りも画面越しが中心です。面談での受け答えは、そのまま働き始めてからの姿を想像する材料になると考えておくとよいでしょう。

面談する側として、質問と答えがかみ合っていない人は仕事がしにくそうだと感じます。逆に、受け答えがしっかりしている人には安心して任せられそうだと感じます。業務的なことだけでなく、ハキハキ話していたり明るい雰囲気を感じたりすると個人的には良いと思います。

オンラインでは、表情や空気が対面よりも伝わりにくいと言われます。そのため、声の聞き取りやすさや画面の映り方を事前に確かめておくと安心です。面談の準備と当日の流れは、フリーランスエンジニアの面談対策にまとめています。

未経験からいきなり在宅は難しい

エンジニアとしての実務経験が無い状態から、いきなりフルリモートのフリーランスになるのは難しいと考えておいたほうが現実的です。

業務委託は即戦力として呼ばれる立場で、離れた場所にいる相手に仕事を任せることになります。任せる側から見れば、一人で進められる根拠が無い人に在宅の仕事は頼みにくいからです。未経験から目指すなら、会社員として経験を積んでから案件を探す順番のほうが進めやすくなります。

在宅で働く作業環境の整え方

在宅で働く作業環境は、モニター・キーボード・椅子をそろえるところから始めます。あわせて、通信とセキュリティのルールを現場の決まりに合わせて守ることが前提になります。

モニター・キーボード・椅子

僕はフルリモートになってからも数年間、ダイニングテーブルの硬い椅子に座り、ノートパソコンのキーボードで作業していました。いまはモニター・キーボード・椅子をそろえています。高いものでなくても、この3つは用意したほうがいいと思います。

ただ、道具の質と仕事の質は一定以上までしか比例しないとも思っています。最初から高価なものをそろえる必要はありません。独立前にそろえるものの全体は、フリーランスエンジニアの準備に書いています。

通信とセキュリティのルール

在宅の作業では、通信とセキュリティのルールを現場の決まりに合わせます。一般的には、次のような決まりがある現場が多いです。

  • 現場から貸与されたパソコンだけを使う(私物のパソコンでの作業は不可)
  • VPNなど、決められた経路で社内のシステムにつなぐ
  • 公共のWi-Fiや、人の目がある場所での作業を禁止する
  • 画面ののぞき見や会話の聞かれ方に気をつける

決まりの中身は、現場によって大きく違います。自分のやり方に合わせるのではなく、現場の決まりに合わせるのが基本です。

使う道具は、オンライン会議・チャット・画面共有の3種類が中心になります。どの製品を使うかは現場が決めることが多いので、参画してから慣れれば十分です。通信は会議が途切れない安定した回線を用意し、念のためつながらなくなったときの連絡手段も決めておくと安心です。

仕事場を自分の好きな空間にする

家が職場になると、仕事場を自分の好きな空間にできます。

僕のデスクの上は、フィギュアだらけです。ガチャガチャで取ったフィギュアを1つ置いたのをきっかけに、クレーンゲームやガチャガチャで取ったものがどんどん増えました。家で働いていなかったら、さすがにここまで集めなかったと思います。

オフィスの机では、こうはいきません。長い時間を過ごす場所だからこそ、気分よく座れる空間にしておく価値はあります。

経費にできるもの

在宅で働くと、仕事に使うものの費用を事業の経費にできる場合があります。僕が個人事業の経費にしているのは、モニター・キーボード・マウス・通信費・家賃の一部・光熱費の一部などです。

家賃や光熱費のように仕事と生活の両方で使うものは、仕事で使う分を分けて計上することになります。どこまでを経費にできるかは、使い方や事情で変わります。判断に迷うときは、税理士や税務署に相談してください。

フルリモートの案件の探し方

フルリモートの案件は、エージェントに働き方の希望をはっきり伝えて探すのが現実的です。そのうえで、面談で出社の頻度と作業のルールを確かめます。

案件探しの方法の全体はフリーランスエンジニアの案件探しにまとめています。

エージェントに働き方の条件を伝える

エージェントに案件を相談するときは、リモートの希望を最初に伝えておきます。フルリモートだけを探すのか一部リモートまで考えるのかで、紹介される案件が変わるからです。

僕はエージェントに、フルリモートを希望として伝えています。個人的にフルリモートのほうがやりやすいからです。絶対の条件とまでは言っていませんが、なるべく在宅で働けるようにしていきたいと考えています。

フルリモートになる前は、前半で書いたとおり自宅に近い現場を探してもらっていました。働き方の希望は、リモートかどうかだけでなく「どこまでなら通えるか」の形でも伝えられます。

担当の営業とは2か月に1回くらい、ランチMTGの名目でオンラインで30分ほど話しています。家で働いていても、エージェントとの接点はこうして保てます。

エージェントによって、リモートの案件の多さは違います。たとえばテクフリは、公式サイトでリモート案件の割合を約80%と記載しています(2026年10月1日確認)。これはそのエージェントが持つ案件の内訳で、市場全体の割合ではありません。エージェントの比べ方は、フリーランスエンジニアのエージェントの選び方にまとめています。

僕は2016年から1社のエージェントだけを使っています。今のままで不満が無かったので、ほかには登録しませんでした。それでも、つてが無いならまず複数に登録するのが良いと思います。案件もエージェントも比べるから良し悪しが分かります。考え方はフリーランスエンジニアのエージェントは複数登録すべきかに書きました。

案件サイト・クラウドソーシング・知人の紹介

エージェント以外の探し方には、案件サイト・クラウドソーシング・知人の紹介があります。

  • 案件サイト:複数のエージェントの案件をまとめて検索できる。「フルリモート」で絞り込めば、どんな案件があるかを眺められる
  • クラウドソーシング:在宅でできる単発の仕事が多い。週5日で長く続く業務系の案件を見つけるのは簡単ではない
  • 知人の紹介:信頼関係があるぶん、働き方の希望も相談しやすい。契約や請求のやり取りは自分で引き受ける

案件サイトで条件の近い案件を眺めておくと、エージェントに伝える希望も具体的になります。

面談で出社の頻度と作業のルールを確かめる

面談では、リモートに関わる条件を具体的に確かめておきます。案件の条件に「フルリモート」と書かれていても、細かい運用は現場ごとに違うからです。

  • 出社の頻度:参画の初日や定例の会議で出社があるか
  • 現地でしかできない作業:機器の作業や、決められた部屋でしか触れないシステムがあるか
  • 貸与パソコンと作業場所のルール:私物の機器を使えるか、自宅以外で作業してよいか
  • 会議と連絡の手段:会議の頻度と、会議以外の連絡はチャットかメールか
  • 稼働時間と連絡がつく時間:始業・終業の時間と、すぐ返事が必要な時間帯

聞きにくいことは、面談の前にエージェントを通して確かめてもらう方法もあります。面談全体の準備は、フリーランスエンジニアの面談対策を参考にしてください。

リモートの案件を実際に見てみたい方に、エージェントを2つ挙げておきます。どちらも僕は使っていないので、使い心地は書けません。会社員でこれから独立を考えている方はMidworksが対象です。

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Midworksは、僕自身は使ったことがありません。このページからのご案内の対象は、エンジニアの経験があり、関東(東京・千葉・神奈川・埼玉)・関西(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・三重)・愛知・福岡で働く21〜59歳の方です。

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最新の条件は公式サイトで確かめてください。

すでにフリーランスとして働いていて今より条件の良い案件を探したい方には、ITプロパートナーズもあります。

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ITプロパートナーズは、僕自身は使ったことがありません。このページからのご案内の対象は、現在フリーランス(または経営者)で東京・神奈川・埼玉・千葉に住んでいる25〜49歳の方です。エンジニアなどの職種で3年以上の経験があり、3か月以内に稼働を始められることも条件です。

ITプロパートナーズの案件を見てみる

会社員の方や、1都3県以外にお住まいの方は対象外です。条件は2026年9月29日に確認したものです。最新の条件は公式サイトで確かめてください。

リモートの案件の割合を公式に掲げているエージェントには、テクフリもあります。リモート案件の割合は約80%と公式サイトに記載されています(2026年10月1日確認)。テクフリも僕は使ったことがありません。気になる方はテクフリの公式サイトを見るから案件を眺めてみてください。

フリーランスエンジニアのリモートでよくある質問

フリーランスエンジニアのリモートについて、よく聞かれる質問に答えます。

在宅の案件は減っている?

公開データでは、リモートを含む案件はいまも7割台あります。フリーランスボードの2026年9月の集計では、フルリモートが23.0%・一部リモートが52.9%でした。2026年7月と比べると、一部リモートが減ってフルリモートと常駐が少し増えています。

月ごとに数ポイントは動くので、1か月の数字だけで判断しないほうが安全です。気になる方は、同じ集計元の数字を何か月か続けて見てください。

家で働くと単価は下がる?

リモートかどうかで単価がどう変わるかを示す公開データは、この記事では確かめられていません。単価は職種・工程・経験・業界など、多くの条件で決まります。

リモートの案件と常駐の案件を比べるときは、職種や工程などほかの条件をそろえて比べてください。単価の相場の見方は、フリーランスエンジニアの単価相場にまとめています。

地方に住んでいても案件はある?

フルリモートの案件なら、住んでいる場所を問わずに参画できるものがあります。ただし、初日や定例の会議で出社が必要な案件もあります。

また、エージェントによっては対象のエリアや年齢を決めています。この記事で紹介した2社も、対象の地域が決まっています。地方に住んでいる方は、登録の前に自分の地域から使えるかを確かめておくと安心です。

海外に住みながら働ける?

海外に住む場合は、税金や契約の扱いが国内とは変わります。日本の所得税では、国内に住所があるかどうかなどで「居住者」と「非居住者」が分かれます(出典:国税庁 No.2875 居住者と非居住者の区分、2026年10月14日確認)。

案件の側でも、国内に住んでいることを条件にしている場合があります。僕は海外に住んで働いたことがありません。検討するときは、税理士などの専門家とエージェントに個別に確かめてください。

これから独立を考えている段階なら、独立までの全体の流れをSIerからフリーランスになるにはにまとめています。

この記事を書いた人

サカイ

フリーランスエンジニア

2009年に新卒でSIerに入社し、2016年にフリーランスエンジニアとして独立。.NET中心の業務系システム、金融系の案件を2016年から継続。現場では面談する側にも入っている。

プロフィールを詳しく見る

  1. フリーランスエンジニアの単価交渉は2〜3年おき|エージェントに渡す実績メモフリーランスエンジニアの単価交渉を、2〜3年おきにエージェント経由で交渉しているサカイが解説します。切り出すタイミング、渡す実績メモの4つのブロック、希望額の決め方、希望どおりにならないときの受け止め方をまとめます。
  2. フリーランスエンジニアの面談対策|受ける側と面談する側の両方から解説フリーランスエンジニアの面談対策を、面談を受ける側と面談する側の両方を経験しているサカイが解説します。面談で見られるポイント、面談の流れ、よく聞かれる質問と答え方、事前の準備をまとめます。
  3. フリーランスの面談に落ちる理由|独立時に1社落ちた僕と面談する側の視点フリーランスの面談に落ちる理由を、2016年の独立時に面談で1社落ちたサカイが、面談する側の視点も合わせて整理します。落ちる人に共通すること、落ちないための準備、落ちた後にやることをまとめます。
  4. フリーランスエンジニアはやめとけ?案件が途切れなかった僕の本音と条件「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われる理由を、2016年の独立から案件が途切れなかったサカイが検証します。不安定さの実態、続けている理由、向いている人・やめたほうがいい人、独立前に確かめることをまとめます。
  5. フリーランスエンジニアの年収のリアル|単価50万から売上1440万円までフリーランスエンジニアの年収を、月額50万円から始めて売上約1440万円になったサカイの実例と公開データで整理します。平均と中央値の読み方、年収1000万円に届く条件、年収・所得・手取りの違い、年収を上げる方法をまとめます。
  6. エンジニアが独立するには?SIerから2016年に独立した僕の手順と判断軸エンジニアが独立する方法を、SIerから2016年にフリーランスとして独立したサカイが整理します。独立のタイミングを決める判断軸、収入の目安、失敗する原因、独立の手順、独立して分かった「戻り道」をまとめます。