エンジニアが独立するには?SIerから2016年に独立した僕の手順と判断軸
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目次 8項目
エンジニアが独立するなら、多くの人はフリーランスとして業務委託の案件を受ける形から始めます。独立してよいかどうかは、何年目かよりも「経験」「一人称で進められるか」「最初の案件の見込み」の3つで決まります。3つがそろっていれば、年数にかかわらず独立は現実的な選択肢になります。
僕は2009年に新卒でSIerに入り、2016年にフリーランスエンジニアとして独立しました。30歳前で、.NETの経験は7年ほどでした。独立してから今まで、案件と案件の間に無収入の期間は一度もありません。いまは現場で、業務委託のエンジニアを面談する側に入ることもあります。
この記事では独立するかどうかの判断軸と独立の手順の全体像を、僕の経験と並べて書きます。手続きの細かい中身やエージェントの比べ方は、それぞれの記事にリンクで渡します。
SIerから独立するまでの流れを先にまとめて知りたい方は、SIerからフリーランスになるにはを先に読んでください。
エンジニアの独立はフリーランスと起業の2つ
エンジニアの独立には、フリーランスとして業務委託で働く形と会社を作って起業する形の2つがあります。どちらも会社員を辞めて自分で仕事を取る点は同じです。違うのは、何を売るかと最初にかかる手間です。
| 比べるところ | フリーランス(業務委託) | 起業(会社を作る) |
|---|---|---|
| 売るもの | 自分の技術と稼働の時間 | 自社のサービス・製品、または受託開発 |
| 始めるときの手続き | 開業届を出せば個人事業主として始められる | 会社の設立登記が要り、設立の費用がかかる |
| 収入の決まり方 | 月額単価×稼働した月数 | 事業の売上から経費や人件費を引いた利益 |
| 向いている人 | まず今の経験を活かして収入を上げたい人 | 作りたいサービスや、人を雇って広げたい事業がある人 |
SIerで業務系システムを作ってきた人なら、最初はフリーランスから始めるのが一般的です。今の経験をそのまま案件に持ち込めるからです。
フリーランス(業務委託)として独立する
フリーランスとして独立すると、企業のシステム開発や保守に業務委託の契約で入って働きます。契約は成果物ではなく稼働に対して報酬が払われる準委任の形が多く、月額単価が決まっているのが一般的です。
案件の多くは、エージェントを通して見つけます。発注元と自分の間にいくつかの会社が入ることもよくあります。僕の金融系の現場も「エンド → システム開発会社 → エージェント → 僕」という商流です。
僕が独立したのも、この形でした。2016年から今まで、ずっと個人事業主としてエンジニアの仕事を受けています。
会社を作って起業する
起業は、会社を設立して自分のサービスを売ったり受託開発を請けたりする形です。人を雇って事業を大きくしたい人や、作りたいサービスがある人に向いています。設立の費用に加えて、赤字でも毎年かかる維持費があります。
フリーランスとして始めて売上が増えてから会社を作る人もいます。僕は2024年に、資産管理会社としてマイクロ法人を作りました。ただし、エンジニアの売上はいまも個人で受けています。
個人事業そのものを法人に移す法人成りも、検討はしました。それでもやめたのは、1人会社にお金が溜まってもすぐには使えず最終的に個人の口座に移すなら最初から個人のままの方がいいと思ったからです。役員報酬でお金を受け取る形も、自由度が下がると感じました。これは僕の判断で、どの形が合うかは売上や家族の状況で変わります。決める前に税理士などの専門家に相談してください。法人を作るときの考え方はフリーランスエンジニアの法人化にまとめています。
独立のタイミングは「経験・一人で進められるか・最初の案件」で決める
エンジニアが独立するタイミングは、年数や年齢ではなく3つの条件で決めるのが現実的です。経験があること・任された範囲を一人称で進められること・最初の案件の見込みがあることの3つです。

独立の時期の目安として、実務経験の年数が挙げられることはよくあります。ただ、同じ年数でも任されてきた工程や業務によって評価は大きく変わります。年数はあくまで目安で、上の3つを自分に当てはめて考えるほうが判断しやすくなります。
2016年、僕が独立したときの経験
僕が独立したのは2016年で、30歳前でした。エンジニア歴は7年ほどで、その間ずっと.NETで業務系システムを作ってきました。使っていた言語はC#とVB.NETが半々くらいで、若干VB.NETのほうが多かったかもしれません。Windowsフォームアプリ・Webサイト・コンソールアプリなど、業務系のシステムをたくさん作っています。
会社員時代には、生保・損保など金融系の案件にも携わっていました。独立して最初の現場は、同じ金融の信託銀行です。業務の親和性があったのではないかと考えています。
独立を選んだのは、とにかく収入を上げたかったからです。転職は考えませんでした。フリーランスが手っ取り早いという、けっこう安易な理由で決めています。
経験の条件を確かめるには「どの業務のシステムで、どの工程を自分で任されていたか」を書き出すのが一般的です。書き出した内容を人に説明できるかどうかが、経験の条件を確かめる1つの目安になります。
一人称で仕事を進められるか
一人称で仕事を進められるとは、任された範囲を自分で理解し周りに確認しながら最後まで進められることです。業務委託のエンジニアは即戦力として呼ばれるので、細かい指示を待つ人より任せた範囲を回せる人が求められます。
最初の案件が決まった面談で、僕は.NETの経験が7年ほどあり基本的に一人称で仕事を進められることを伝えました。面談で聞かれたのは、これまでの業務経験と技術レベルだったはずです。
面談する側に入るようになってからは、質問と答えがかみ合っているかを見ています。かみ合っている人には安心して任せられそうだと感じます。かみ合っていない人は、仕事がしにくそうだと感じます。一人称で進められるかどうかは、こうした受け答えの中にも表れます。
自分で確かめるなら、次のような問いに「はい」と答えられるかを考えてみてください。
- 担当した機能について、仕様の確認から実装・テストまでを自分で進めた経験がある
- 分からないことを、誰に何を聞けばよいか自分で判断できる
- 自分の作業の進み具合と問題を、聞かれる前に報告できる
最初の案件の見込みがあるか
最初の案件の見込みは、退職の話を本格的に進める前にエージェントに相談して確かめられます。自分の経験に合う案件の数と提示されそうな単価を聞いておくと、独立後の収入を具体的に考えられます。
僕は、会社に退職を本格的に伝える前にエージェントに相談しました。退職の半年ほど前に会社へ軽く打診はしていましたが、本格的に退職の話を進めたのは最初の案件が決まってからです。そのため、仕事が無いまま会社を辞める期間はありませんでした。
案件の見込みが立たないうちに退職日を決めてしまうと、収入の無い期間ができやすくなります。この条件は、在職中にエージェントへ相談すれば確かめられます。
迷っている人に、もう1つ書いておきます。将来に対する漠然とした不安は「このまま進んだ先の将来が、上司を通して分かってしまう」からだと僕は個人的に感じています。その未来が理想どおりならそのまま進めばいいですし、違うなら別の会社・別の業界・別の働き方を探さないと理想にはたどり着きません。独立は、その手段の1つです。独立・転職・現職で経験を積むのどれが近いかは、SIerキャリア診断(約2分)でも確かめられます。
独立後の収入の目安
エンジニアが独立したあとの収入は、月額単価と稼働した月数でほぼ決まります。月額単価×12か月が、1年間のおおよその売上です。ここから経費と税金・社会保険料を払った残りが手取りになります。
公開データで見る単価
独立後の単価の相場を見るには、エージェントが公開している案件の単価が参考になります。ただし、公開されているのは募集時の単価です。実際に契約した額とは限らず、経験や工程・地域・リモートかどうかでも変わります。
フリーランス全体の収入は、内閣官房・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁が行った令和4年度フリーランス実態調査でも見られます。ただしこれは職種を問わない数字で、副業の人も含みます。エンジニアの単価として読むときは、この違いを頭に置いておきます。
僕の感覚値では、1つの案件で月額100万円の人はかなり上位層です。60〜80万円くらいの人が多い印象があります。数字の読み方はフリーランスエンジニアの単価相場で、1案件100万円の条件は単価100万は上位層で詳しく扱っています。
僕の最初の単価
僕の最初の単価は、2016年の独立時で月額50万円でした。今思うと低い単価です。それでも、もともとが低かったので当時はかなり嬉しかったのを覚えています。
会社員のころの年収は400万円くらいでした。残業はほとんどしていなかったので、月の手取りは20万円にも届いていなかったと思います。単価50万円のころの月の手取りは、感覚としては30〜40万円くらいでした。自由に使えるお金がかなり増えたと感じました。
その後の単価は、少しずつしか動かない時期も長くありました。2024年からは、2つの案件を合わせて月額120万円です。いまの年間の売上は約1440万円で、所得は約1000万円です。
独立した瞬間に収入が跳ね上がるわけではありません。単価は勝手に上がるものではなく、交渉しないと上がらないというのが僕の実感です(クライアントが変わって上がったこともあります)。単価の推移はフリーランスエンジニアの年収のリアルに、交渉の進め方はフリーランスエンジニアの単価交渉に書きました。
独立で失敗する原因
エンジニアの独立で失敗する原因は、主に4つに分けられます。経験の見せ方が足りない・次の案件が決まらない・体調や勤怠で信用を失う・手続きとお金の準備が足りない、の4つです。どれも独立する前から備えられます。
スキルと経験の見せ方が足りない
経験があっても、スキルシートと面談で伝わらなければ案件は決まりません。SIerの業務系システムは守秘義務で成果物を見せられないことが多いので、スキルシートに何をどこまで書けるかが大事になります。
僕も独立したときの面談は2社受けて、1社は落ちています。落ちた面談では技術面をすごく深掘りされました。緊張もあって的を射た回答ができず、負の連鎖になりました。落ちたときの振り返りはフリーランスの面談に落ちる理由に書いています。
エージェントに出す経歴書には、途中から案件ごとの「習得スキル」と「意識したこと」も書くようにしました。面談でも、業務の経歴を説明するだけでなく自分が意識したことを話すようになっています。話す内容を変えたことは、案件獲得にプラスになっていると感じています。書き方はスキルシートの書き方に、面談の準備はフリーランスエンジニアの面談対策にまとめました。
次の案件が決まらない
独立したあとに怖いのは、今の案件が終わったときに次が決まらないことです。案件の切れ目がそのまま収入の空白になるからです。
面談する側として見ると、直近の経歴が数か月のものばかり続いていると不安に感じます。独立して最初の数年は「信用を売る期間」だと僕は思っています。目先のお金ばかり追うのは違うというのが本音です。数か月で終わる単発の案件をいくつもやるより、同じ案件で何年も続けているほうが業務経歴書の見栄えも良くなります。
次の案件を探すときは、エージェントに早めに伝えておくと動きやすくなります。2025年4月に2本目の案件が切り替わったときは、エージェントから5〜6件くらい提案を受けました。そのうち2社と面談して、どちらも合格しています。期間は1か月くらいでした。
体調や勤怠で信用を失う
業務委託の契約は、体調や勤怠の問題でも短期間で終わることがあります。会社員のように有給休暇や病気の休職の制度が無いので、働けなければそのまま収入にも響きます。
契約が切れそうでヒヤッとしたことは、僕にはありません。勤怠が良好で与えられた仕事をこなしていれば、切られることは基本ないと思っています。簡単なようで、この当たり前ができない人が意外といます。僕が見聞きしてきた範囲では、短期間で切られる人には勤怠の不正・体調を崩す・受け身になりすぎるといった何かしらの原因がありました。契約が終わる理由と備え方はフリーランスエンジニアの契約終了に書いています。
手続きとお金の準備が足りない
独立すると、税金・社会保険・確定申告をすべて自分でやることになります。手続きの準備が足りないと、退職直後の期限に追われたり1年目の支払いで慌てたりしやすくなります。
お金の面では、報酬の入金のタイミングに気をつけます。フリーランスの報酬は、稼働した月の翌月以降に支払われることが一般的です。1年目は前年の所得をもとにした住民税に、国民健康保険と国民年金の支払いも加わります。生活費の数か月分を蓄えとして分けておく考え方がよく紹介されているので、毎月の支出と最初の入金日を並べて確かめておくと安心です。
独立1年目の僕は、いろいろな書類が届いても何が自分に必要でどこにどんな支払いをすればいいのか本当に分かりませんでした。会社員のときは会社がそのあたりをやってくれていたのだと、辞めてから実感しています。
2016年の自分に声をかけるなら「本当になんとかなるから、そのまま突き進め」と言うと思います。実際、結果的にはなんとかなりました。ただ、準備しなかったことは失敗だったと思っています。この言葉を、準備をしないで独立してよい理由にはしないでください。
独立の手順
エンジニアが独立する手順は、「判断する → 在職中に準備する → 最初の案件を決める → 退職後の手続き」の4段階で考えると整理しやすくなります。中でも大事なのは、最初の案件が決まってから退職の話を本格的に進める順番です。

僕の場合は、退職の半年ほど前に会社へ軽く打診だけしておき、在職中にエージェントへ相談してスキルシートを作りました。面談を受けて最初の案件が決まってから、退職の1〜2か月前くらいに本格的に退職の話を進めています。開業届・事業用の口座・クレジットカードは退職後に回し、健康保険をどうするかは辞める前に調べていませんでした。案件探しは在職中に進めていた一方で、手続きの準備は十分ではなかったということです。
在職中に準備すること
在職中に準備するのは、経験の棚卸しとスキルシート作り・お金と契約の準備・退職を伝える時期の決定です。どれも会社員という立場があるうちのほうが進めやすくなります。
- 経験を案件ごとに書き出して、スキルシートを作る
- 毎月の支出と最初の入金日を並べて、生活費の蓄えの目安を決める
- クレジットカードの作成や賃貸の契約は、会社員のうちに済ませる
- 就業規則の申し出の期限と引き継ぎの期間から、退職を伝える時期を決める
- 退職後の健康保険をどれにするか、保険料を比べておく
僕が辞める前にやらなかったのは、最後の1つです。項目ごとの中身と時期別のチェックリストは、フリーランスエンジニアの準備にまとめています。
エージェントに登録して最初の案件を決める
最初の案件は、フリーランスエンジニア向けのエージェントに登録して探すのが現実的です。在職中でも登録でき、案件の紹介や面談の日程調整を任せられます。登録したら、経験と希望条件(単価・稼働日数・リモートか常駐か・参画できる時期)を伝えるのが一般的です。
僕は2016年からずっと、エージェントは1社だけを使ってきました。続けている理由は、案件が途切れないことと担当とのやり取りが楽なことです。ただ、これは今の1社に不満が無かった僕の場合の話です。複数のエージェントに登録して自分の市場価値を知るのは大事で、つてが無いならまず複数に登録するのが良いと思います。案件もエージェントも、複数を比べるから良し悪しが分かるからです。
複数登録するときの注意点はフリーランスエンジニアのエージェントは複数登録すべき?に、エージェントの取り分の考え方はフリーランスエンジニアのエージェントのマージンに書きました。
在職中から相談できるエージェントの1つに、Midworksがあります。株式会社Branding Engineerが運営する、フリーランスエンジニア向けのエージェントです。公式サイトで確かめたことは次のとおりです(2026年10月6日確認)。
- 公開案件は25,000件以上で、非公開の案件が全体の80%と記載されている
- 案件が途切れたときに報酬を保障するサービスがある(審査に通過するなど一定の条件あり)
- 支払いサイトは20日が標準(案件によって異なる場合あり)
- 初めてフリーランスを検討する人向けのページがある
在職中からエージェントに相談するPR
Midworksは、僕自身は使ったことがありません。このページからのご案内の対象は、エンジニアの経験があり関東(東京・千葉・神奈川・埼玉)・関西(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・三重)・愛知・福岡で働く21〜59歳の方です。会社員の方(これから独立する方)も対象です。
報酬保障には審査があります。内容は2026年10月6日に公式サイトで確認したものです。最新の条件は公式サイトで確かめてください。
ほかのエージェントとの比べ方は、フリーランスエンジニアのエージェントの選び方で公式情報を表にしています。
案件の探し方の種類と選び方はフリーランスエンジニアの案件探しで詳しく書いています。
開業届と保険の切り替え
退職したら、健康保険・国民年金・開業届・青色申告の承認申請の4つの手続きをします。健康保険と国民年金は期限が短いので、どれを選ぶかは辞める前に決めておくと慌てずに済みます。
- 健康保険:国民健康保険・会社の健康保険の任意継続・家族の扶養などから選ぶ。国民健康保険は14日以内に市区町村へ届け出る(厚生労働省)。協会けんぽの任意継続は退職日の翌日から20日以内(協会けんぽ)
- 国民年金:国民年金の第1号被保険者への切り替えを、退職日の翌日から14日以内に住所地の市区町村へ(日本年金機構)
- 開業届:事業を始めた年分の確定申告期限までに税務署へ(国税庁)
- 青色申告の承認申請:原則は青色申告をしたい年の3月15日まで。1月16日以後に事業を始めたなら、事業開始の日から2か月以内(国税庁)
期限は、2026年10月6日に各公式ページで確認したものです。会社の健康保険組合に入っている人は、その組合の案内を確かめてください。
僕は開業届を税務署の窓口に出し、青色申告の届出は間に合いました。健康保険は任意継続がよく分からず手続きをしなかったので、国民健康保険になっています。
税金と社会保険は、住んでいる自治体や家族の状況で変わります。自分の場合にどうなるかは、税務署・市区町村の窓口・税理士などの専門家に確かめてください。国民健康保険と任意継続の比べ方など手続きごとの中身は、上で紹介した準備の記事に書いています。
独立して分かった「戻り道」
エンジニアの独立で迷う人の多くは、失敗したときに戻れるかを気にしています。僕は、独立しても戻り道が無くなるとは思っていません。2016年から案件が途切れずに続いていることと、仕事で関わる人から「うちの会社に入れば」と何度か言われたことがあるからです。
正社員に戻る方法や、戻れる人の条件はフリーランスエンジニアが正社員に戻るにはで詳しく書いています。
無収入の期間は一度もなかった
僕は2016年に独立してから、案件と案件の間に無収入の期間が一度もありません。会社にとって必要な人材だと認められれば、案件が途切れることを心配することは無いと思っています。
いまの金融系の案件の契約更新は、もともとは2〜3か月ごとだった気がします。それが、いまは半年ごとです。長く続けてもらいたいと思われているからか、いつの間にか長期の契約になっていました。
もちろん、これは僕一人の例です。それでも最初の頃は、自分に自信がなく継続の契約が当たり前にもなっていませんでした。切られそうになったことは無くても、漠然と落ち着かない感じはありました。「フリーランスは必ず不安定」とは限らないという一つの例として読んでください。
「うちの会社に入れば」と言われることがある
独立してから、仕事で関わる人に「サカイさん、うちの会社入っちゃえばいいのに」と何度か言われたことがあります。フリーランスは不安定と思われがちですが、業務委託先の信用を勝ち取ればその企業に就職することも十分できると思っています。
僕自身は、社員になることは一切考えていません。その場では「ありがとうございます」と愛想笑いで流しています。ただ仮にどうしても食い扶持が無くなっても、行く当てがあるのは精神衛生上いいと思っています。
「フリーランスになると会社員に戻れない」という人もいますが、僕は全然そうは思いません。業務委託で即戦力を期待されて、期待どおりかそれ以上の成果を出せる人。そういう人なら、会社員に戻っても高い成果を出すと思います。
一方で「しょうがないから会社員」「しょうがないからフリーランス」のように妥協してキャリアを選んでいる人は、働き方に関係なくうまくいかないと僕は思っています。独立が不安な理由を一つずつ確かめたい方は、フリーランスエンジニアはやめとけ?も読んでみてください。会社員として環境を変える道を比べたい方は、SIerからの転職にまとめています。
よくある質問
エンジニアの独立について、よく聞かれる質問に答えます。
何年目で独立するのがいいですか
何年目なら独立できる、という決まった答えはありません。フリーランスの案件は即戦力を求めるので、一般的には数年の実務経験があると選べる案件が増えます。エージェントの公開案件にも、実務経験の年数を応募の条件にしたものがあります。
僕はエンジニア歴7年ほどで独立しました。年数より大事なのは、この記事で挙げた3つの条件がそろっているかです。
経験年数ごとに変わることと経験の数え方はフリーランスエンジニアの実務経験にまとめています。
年齢ごとの違いやエージェントの年齢の条件はフリーランスエンジニアの年齢で書いています。
副業から始めたほうがいいですか
副業から始めるかどうかは、受けたい案件の種類で決まります。副業なら、社外での評価や契約・請求・確定申告の流れを小さく試せます。始める前に、就業規則で副業が認められているかを確かめておきます。
ただSIerの業務系システムの案件は平日の日中に稼働するものが多く、会社員のまま受けられる案件は限られます。在職中に最初の案件を決めてから辞めるのも、収入の空白を作らない方法の1つです。僕はこの形で独立しました。
資格は必要ですか
フリーランスの案件では、資格よりも実務経験が見られることが一般的です。ただ、取れるならあったほうがいいと僕は思っています。
僕はIT系の資格を持っていません。基本情報技術者試験と応用情報技術者試験を受けたことはありますが、どちらも不合格でした。資格が無くても実務で困ったことはありませんが、資格ゼロでいいと言いたいわけではありません。取れるに越したことはないけれど、取れなかっただけです。
まとめ:独立は3つの条件と順番で決める
エンジニアの独立は、フリーランスとして業務委託の案件を受ける形から始めるのが一般的です。独立してよいかは、経験・一人称で進められるか・最初の案件の見込みの3つで判断できます。手順では最初の案件が決まってから退職の話を本格的に進めることと、手続きを辞める前に調べておくことが大事です。
僕は2016年に独立して、案件の間に無収入の期間が無いまま続けてきました。一方で、手続きの準備をしなかったことは失敗でした。3つの条件のうち「最初の案件の見込み」は、在職中にエージェントに相談すれば確かめられます。独立するか迷っているなら、まず経験を棚卸ししてエージェントに話を聞くところから始めてみてください。
在職中からの手順の全体はSIerからフリーランスになるにはに、独立1年目に起きることはフリーランスエンジニアの1年目にまとめています。
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