フリーランス

フリーランスエンジニアの準備|SIer在籍中にやること・やらずに困ったこと

PR本ページはプロモーション(広告)を含みます。

フリーランスエンジニアの準備(在籍中にやること・退職後の手続き)。机の上の地図に、会社から自宅へ続く点線の道とチェックリスト
目次 6項目
  1. SIer在籍中にやっておくこと
  2. 案件を取るための準備
  3. 退職後すぐの手続き
  4. お金の管理の準備
  5. 仕事の環境を整える
  6. 独立前の準備チェックリスト

フリーランスエンジニアの準備で一番大事なのは、在職中にしかできないことを先に済ませることです。案件探しとエージェントへの相談は、退職の話を本格的に進める前に始められます。クレジットカードや賃貸の契約も、会社員のうちのほうが通しやすいとされています。開業届や保険の切り替えは退職後の手続きですが、何を選ぶかは辞める前に調べておけます。

僕は2009年に新卒でSIerに入り、2016年にフリーランスエンジニアとして独立しました。案件探しは在職中に進めていたので、最初の案件は辞める前に決まっています。一方で、開業届・事業用の口座・クレジットカードは退職後に回しました。健康保険をどうするかも、辞める前に調べていませんでした。

この記事では僕が実際にやった順番と退職後に回したことを並べて、独立前の準備を時期ごとに整理します。最後に、在職中・退職直後・案件が始まってからのチェックリストを置きました。

案件探しの入口になるエージェントの選び方は、フリーランスエンジニアのエージェントの選び方にまとめています。

SIer在籍中にやっておくこと

SIer在籍中にやっておくフリーランスエンジニアの準備は、お金と契約と退職のタイミングの3つです。どれも会社員という立場があるうちのほうが進めやすく、辞めてからでは選べる手が減ります。

まず、僕が独立したときの順番を書いておきます。

  1. 退職の半年ほど前に、会社へ軽く打診だけした
  2. エージェントに相談した
  3. スキルシート(経歴書)を作った
  4. 面談を受けて、最初の案件が決まった
  5. 退職の1〜2か月前くらいに、本格的に退職の話を進めた
  6. 退職後に、開業届・事業用の口座・クレジットカードを用意した

案件が決まってから退職の話を本格的に進めたので、仕事が無いまま会社を辞める期間はありませんでした。

一方で、手続きの準備は十分ではありませんでした。健康保険は任意継続がよく分からないまま手続きをせず、国民健康保険になっています。独立1年目は、いろいろな書類が届くたびに何が自分に必要な支払いなのか本当に分かりませんでした。

2016年の自分に声をかけるなら「本当になんとかなるから、そのまま突き進め」と言うと思います。実際、結果的にはなんとかなりました。ただ、手続きの準備が十分でなかったのは失敗です。手続きは退職の前に一度調べておくと、辞めたあとに慌てずに済みます。

在職中にやったことと退職後に回したことの比較。在職中は、半年前に会社へ軽く打診、エージェントに相談、スキルシートを作る、面談を受けて案件が決まる、1〜2か月前に退職の話を進める。退職後に回したのは、開業届、事業用の口座、クレジットカード。健康保険は調べていなかった
僕が在職中にやったことと、退職後に回したこと

生活費の蓄えを決める

独立前の蓄えは、「最初の報酬が入るまで」と「収入が途切れたとき」の2つを見込んで決めるのが一般的です。会社員の給与と違い、フリーランスの報酬は稼働した月の翌月以降に支払われることが多いからです。

支払いのタイミングは、契約の「支払いサイト」で決まります。たとえば月末締めで翌月20日払いなら、4月に稼働した分が入るのは5月20日です。エージェントや案件によってサイトは違うので、契約の前に確かめておきます。

独立1年目は、支払いが重なりやすい時期でもあります。住民税は前年の所得をもとに決まるため、1年目は会社員時代の所得に対する住民税を自分で納めることになります(退職の時期によっては、最後の給与からまとめて引かれる場合もあります)。ここに国民健康保険や国民年金の支払いも加わります。

蓄えの額に決まった正解はありません。一般的には、生活費の数か月分を「生活防衛資金」として別に分けておく考え方がよく紹介されています。自分の毎月の支出と最初の入金日を並べて、その間をまかなえるかを先に確かめておくと安心です。

賃貸・クレジットカードの契約を先に済ませる

賃貸やクレジットカードの契約は、会社員のうちに済ませておくのが無難です。審査では収入の安定性が見られるため、独立したばかりで確定申告の実績が無いと説明しにくくなります。

僕はクレジットカードの審査で困ったことはありません。それでも、クレジットカードは会社員のうちに作っておくのが無難だと思っています。

賃貸の契約では、複数年分の確定申告書を出すよう求められたことがありました。独立して1〜2年のうちは、出せる確定申告書そのものが少ない状態です。引っ越しの予定があるなら、在職中に済ませておくほうが手間は少なくなります。

退職を伝える時期を決める

退職を伝える時期は、就業規則に書かれた申し出の期限と引き継ぎにかかる期間から逆算して決めます。SIerでは案件の区切りや引き継ぎの相手も関わるので、早めに上司へ相談しておくと調整しやすくなります。

僕は退職の半年ほど前に、会社へ軽く打診だけしておきました。実際に退職の話を本格的に進めたのは、最初の案件が決まってからの1〜2か月前くらいだったはずです。

順番は人によって前後します。ただ案件が決まる前に退職日を確定させると、収入の無い期間ができやすくなります。案件探しの見通しが立ってから本格的に話を進めるほうが、独立の準備としては手堅い進め方です。

案件を取るための準備

フリーランスエンジニアの準備のうち、案件を取るための準備は在職中から進められます。中心になるのは、経験を棚卸ししてスキルシートを作ることとエージェントに相談することの2つです。

経験を棚卸ししてスキルシートを作る

案件を取るための最初の準備は、これまでの経験を案件ごとに書き出してスキルシートにまとめることです。フリーランスの案件は、スキルシートを見た現場が面談するかどうかを決めます。Web制作の仕事のようにポートフォリオを用意する方法もありますが、SIerの業務系システムは守秘義務で成果物を見せられないことがほとんどです。そのぶん、スキルシートに何をどこまで書けるかが大事になります。

僕がスキルシートを作ったのは、会社に退職を軽く打診した後でした。エージェントに出した経歴書には、次のような項目を書いていたはずです。

  • 業務の概要
  • 開発システム概要
  • 開発規模
  • 役割
  • 言語
  • 使用ツール
  • OS

途中からは、案件ごとに「習得スキル」と「意識したこと」も書き足すようにしました。面談でも、業務の経歴を説明するだけでなく自分が意識したことを話すようになっています。経験が増えたこともありますが、話す内容を変えたことは案件獲得のプラスになっていると感じています。

いまは面談する側に入ることもあります。スキルシートでまず見るのは、スキルが現場に合っているかどうかです。書き方の例と雛形はスキルシートの書き方にまとめています。

最初の案件が決まった面談では、.NETの経験が7年ほどあり基本的に一人称で仕事を進められることを伝えました。独立するときの面談は2回受けました。1つは技術を深く掘り下げられて崩れて落ち、もう1つで受かっています。聞かれることと答え方はフリーランスエンジニアの面談対策に、落ちたときの振り返りはフリーランスの面談に落ちる理由に書きました。

エージェントに相談する時期

エージェントに相談する時期は、退職の話を本格的に進める前がおすすめです。在職中でも登録や相談はでき、案件の紹介や面談の日程調整を任せられます。

僕がエージェントに相談したのは、会社に退職を本格的に伝える前でした。案件が決まった時点で退職の話を進められたので、収入が途切れる期間はありませんでした。独立してからずっと、使っているエージェントは1社だけです。

ただ、1社で続けてきたのは今の1社に不満が無かったからです。つてが無いなら、まず複数に登録するのが良いと思います。案件もエージェントも、複数を比べるから良し悪しが分かるからです。複数登録するときの注意点はフリーランスエンジニアのエージェントは複数登録すべき?にまとめています。

相談するときは、自分の経験・希望する単価・稼働日数・リモートか常駐か・参画できる時期を伝えるのが一般的です。エージェントの取り分がどう決まるかを知っておくと、提示された単価の見方も変わります。フリーランスエンジニアのエージェントのマージン相場も、相談の前に読んでおくと役に立ちます。

これから独立する人が相談できるエージェントの1つに、Midworksがあります。株式会社Branding Engineerが運営する、フリーランスエンジニア向けのエージェントです。公式サイトで確かめたことは次のとおりです(2026年10月5日確認)。

  • 公開案件は25,000件以上で、非公開の案件が全体の80%と記載されている
  • 案件が途切れたときに報酬を保障するサービスがある(審査に通過するなど一定の条件あり)
  • 支払いサイトは20日が標準(案件によって異なる場合あり)
  • 初めてフリーランスを検討する人向けのページがある

在職中からエージェントに相談するPR

Midworksは、僕自身は使ったことがありません。このページからのご案内の対象は、エンジニアの経験があり関東(東京・千葉・神奈川・埼玉)・関西(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・三重)・愛知・福岡で働く21〜59歳の方です。会社員の方(これから独立する方)も対象です。

Midworksの公式サイトを見る

報酬保障には審査があります。内容は2026年10月5日に公式サイトで確認したものです。最新の条件は公式サイトで確かめてください。

ほかのエージェントとの比べ方は、フリーランスエンジニアのエージェントの選び方で公式情報を表にしています。

退職後すぐの手続き

フリーランスエンジニアが退職後すぐにやる手続きは、健康保険・国民年金・開業届・青色申告の承認申請の4つです。国民健康保険と国民年金の届出は14日以内、任意継続は20日以内と期限が短いので、どれを選ぶかは辞める前に決めておくと慌てずに済みます。

手続き中身と期限公式の案内
健康保険国民健康保険・会社の健康保険の任意継続・家族の扶養などから選ぶ。国民健康保険は加入から14日以内に市区町村へ届け出る。協会けんぽの任意継続は退職日の翌日から20日以内厚生労働省「国民健康保険の加入・脱退について」、協会けんぽ「任意継続」(協会けんぽの場合)
国民年金厚生年金から国民年金第1号被保険者に切り替える。住所地の市区町村へ、退職日の翌日から14日以内日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」、同「国民年金に加入するための手続き」
開業届事業を始めた年分の確定申告期限までに、税務署へ出す国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」
青色申告の承認申請原則は青色申告をしたい年の3月15日まで。1月16日以後に事業を始めた場合は、事業開始の日から2か月以内国税庁「所得税の青色申告承認申請手続」

表の内容は、2026年10月5日に各公式ページで確認したものです。税金と社会保険は、住んでいる自治体や家族の状況で変わります。自分の場合にどうなるかは、税務署・市区町村の窓口・税理士などの専門家に確かめてください。

開業届と青色申告の届出

開業届は、個人事業を始めたことを税務署に知らせる書類です。国税庁の案内では、事業を始めた年分の確定申告期限までに出すことになっています。e-Taxでも提出できます。

青色申告をしたい場合は、開業届とは別に「青色申告承認申請書」を出します。1月16日以後に事業を始めたなら、事業開始の日から2か月以内が期限です。青色申告にすると帳簿の付け方の条件が加わる代わりに、控除などの特典を受けられるとされています。

僕は2016年の開業届を、税務署の窓口に出しました。わけも分からず、ネットで調べた書類に必要事項を書いて提出しています。青色申告の届出は間に合いました。

屋号は、開業のときには付けていませんでした。確定申告に屋号を書けば付けられると調べて分かったので、途中から付けています。屋号は開業の時点で決めきれなくても、あとから付けられます。

健康保険は国保か任意継続か

退職後の健康保険は、国民健康保険に入るか会社の健康保険を任意継続するかが主な選択肢です。家族が会社員などで、その健康保険の扶養に入れる場合はそれも候補になります。

協会けんぽの任意継続は、退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上あることが条件です。加入できる期間は2年間です。退職後は会社が負担していた分も自分で払うため、保険料は退職前に引かれていた健康保険料の2倍になると案内されています(協会けんぽでは、保険料の計算に使う標準報酬月額は32万円が上限)。会社の健康保険組合に入っている人は、その組合の案内を確かめてください。

国民健康保険の保険料は、前年の所得や世帯の人数などをもとに市区町村ごとに決まります。どちらが安くなるかは人によって違います。市区町村の窓口で国民健康保険の保険料の目安を聞いて、任意継続の保険料と並べて比べるのが確実です。任意継続は期限が短いので、比べるのは退職の前に済ませておきます。

僕は任意継続がよく分からず、手続きをしなかったので国民健康保険になりました。保険料を比べたうえで選んだわけではありません。

健康保険と合わせて、民間の保険も一度見直しておくと安心です。会社員のときは会社の制度や団体保険でまかなえていたものが、退職すると無くなることがあります。病気やけがで働けない期間の収入をどう備えるかは、会社員のときより自分で考える部分が増えます。

国民年金への切り替え

会社を辞めてフリーランスになると、厚生年金から国民年金の第1号被保険者に切り替わります。日本年金機構の案内では、退職して自営業者などになった場合は第1号被保険者の手続きをして国民年金保険料を納める必要があるとされています。手続きの先は住所地の市区町村で、期限は退職日の翌日から14日以内です。

配偶者を扶養に入れていた人は、配偶者の手続きも必要です。会社員に扶養されていた配偶者(第3号被保険者)は、扶養していた人の退職と同時にその資格を失います。そのため、配偶者も第1号被保険者の手続きが要ると案内されています。

僕は2016年の独立から2024年にマイクロ法人を作るまで、国民健康保険と国民年金でした。独立1年目はいろいろな書類が届いて、何が自分に必要で、どこにどんな支払いをすればいいのかが本当に分かりませんでした。当時はネットで調べても、自分に当てはまる情報なのか判別できずに大変でした。今ならChatGPTのような対話型のAIに聞けば、すぐ分かりそうだと思います。ただ、最後は公式の案内と窓口で確かめるのが確実です。

お金の管理の準備

フリーランスエンジニアのお金の管理の準備は、事業用の口座とカードを分けることと帳簿の付け方を決めることの2つです。確定申告は自分でやることになるので、最初に仕組みを作っておくと1年目の負担が軽くなります。

事業用の口座とカードを分ける

事業用の口座とクレジットカードは、生活用と分けておくのが一般的です。報酬の入金と経費の支払いが1つの口座とカードにまとまると、帳簿を付けるときに仕事のお金を探しやすくなります。

僕が事業用の口座とクレジットカードを用意したのは、退職後でした。クレジットカードは、会社員のうちに作っておくのが無難だと思っています。

自宅の住所を請求書や公開の場に出したくない人は、事業用の住所としてバーチャルオフィスを借りる方法もあります。フルリモートや常駐の案件だけなら、無理に用意する必要はありません。

経費になるかどうかの判断も、最初は迷いやすいところです。僕は初めての確定申告で、スーツ代と健康診断の費用が経費になるかで迷いました。調べる前は経費になりそうだと思っていましたが、僕が調べた範囲では経費にはならないという話でした。いまは、モニター・キーボード・マウス・通信費・家賃の一部・光熱費の一部などを経費にしています。何をどこまで経費にできるかは個別の事情で変わるので、迷ったら税務署や税理士に確かめてください。

会計ソフトを決めて帳簿の付け方を決める

帳簿は、会計ソフトを決めて付ける間隔を最初に決めておくと続きます。1年分をまとめて確定申告の前に付けようとすると、領収書や明細を探すだけで時間がかかるからです。帳簿と申告を税理士に任せる方法もあります。自分で付けるなら、口座やカードと同期できる会計ソフトを使うと入力の手間を減らせます。

僕は独立した年からfreee会計を使っています。1年分をまとめてやることはせず、1〜3か月に1回くらい口座の情報をfreeeに同期して仕訳しています。初年度からこのやり方です。個人事業の確定申告は、仕訳から申告まで自分でやっています。

いま使っているのはスタンダードプランで、今くらいの売上規模ならそれで問題ないと感じています。よく使う仕訳を予測してくれるので、会計の知識がほとんど無い僕でも入力しやすいです。一方で、以前は同期できていたモバイルSuicaが途中から同期できなくなったような不満もあります。使い方の詳細はfreee会計を個人事業主が使う理由に書きました。

会計ソフトを先に決めておきたい方は、freee会計の公式サイトで料金とプランを確かめられます。

法人を作るならその費用も

独立と同時に法人を作る人もいれば、個人事業主として始めて売上が増えてから法人を考える人もいます。法人には設立の費用に加えて、毎年の維持費がかかります。

僕は2016年に個人事業主として独立し、法人を作ったのは2024年です。作ったのは資産管理会社としてのマイクロ法人で、エンジニアの売上はいまも個人で受けています。設立はfreee会社設立を使い、司法書士にも頼みました。創立費は98,910円です。

最初から法人で始めたい人は、設立費用と維持費も準備の予算に入れておきます。設立の流れと費用はfreee会社設立の費用にまとめています。

仕事の環境を整える

フリーランスエンジニアの仕事の環境の準備は、リモートで働くならモニター・キーボード・椅子をそろえることです。常駐の案件なら現場の機材を使うことが多いので、急いでそろえる必要はありません。

モニター・キーボード・椅子はそろえる

自宅で働くなら、モニター・キーボード・椅子の3つはそろえておくほうがいいと思います。一般的にも、ノートパソコンの画面とキーボードだけで長時間作業すると姿勢が崩れやすいとされています。

僕は2016年に独立してから、なるべく自宅の近くの現場を探してもらって通っていました。フルリモートになったのは、2020年のコロナ禍がきっかけです。

フルリモートになってから数年間は、ダイニングテーブルの硬い椅子に座ってノートパソコンのキーボードをそのまま使っていました。いまはモニター・キーボード・椅子を3つともそろえています。今思うと、高いものでなくてもこの3つは用意したほうがいいです。

案件によっては、現場から貸与されたパソコンを使うこともあります。僕が経験した金融系の現場には、パソコンからインターネットに接続できない環境もありました。手持ちのパソコンで何ができるかは案件の条件で変わるので、機材は案件が決まってから合わせても遅くはありません。

高いものでなくていい

仕事の道具は、高いものをそろえる必要はありません。僕は道具へのこだわりが本当にありません。「こだわりがないのがこだわり」と言ってもいいくらいです。

弘法筆を選ばずというか、道具の質と仕事の質は一定以上までしか比例しないと思っています。まずは手ごろな価格のもので3つをそろえ、使いながら不満が出たところだけ買い替えるやり方でも十分です。

自宅で使うモニターやキーボードを経費にできるかは、使い方によって変わります。迷う場合は税理士などの専門家に確かめてください。

独立前の準備チェックリスト

準備を飛ばしたときに実際に困りやすいことは、フリーランスエンジニアの失敗に7つのパターンで整理しています。

独立前の準備は、在職中・退職直後・案件が始まってからの3つの時期に分けて確かめると抜けにくくなります。ここまでの内容を、時期ごとのチェックリストにまとめました。

独立前の準備チェックリスト。在職中は、生活費の蓄えを決める、クレジットカード・賃貸の契約、経験の棚卸しとスキルシート、エージェントに相談、退職を伝える時期を決める。退職直後は、健康保険を選ぶ、国民年金に切り替える、開業届・青色申告の申請、事業用の口座とカード。案件が始まってからは、会計ソフトで帳簿を付ける、請求と入金を確かめる、モニター・キーボード・椅子
時期ごとの準備チェックリスト

在職中

在職中にやることは、会社員の立場があるうちに済ませたほうが楽なものと案件探しです。

  • 毎月の支出と最初の入金日を並べて、生活費の蓄えの目安を決める
  • クレジットカードを作る(事業用に使うものも含めて)
  • 引っ越しの予定があるなら、賃貸の契約を済ませる
  • 経験を案件ごとに棚卸しして、スキルシートを作る
  • エージェントに相談して、案件を紹介してもらう
  • 就業規則の申し出の期限を確かめて、退職を伝える時期を決める
  • 健康保険を国民健康保険・任意継続・家族の扶養のどれにするか、保険料を比べて決めておく

最後の1つは、僕が辞める前にやらなかったことです。退職の前に調べておけば、国民健康保険の14日・任意継続の20日という期限に慌てずに済みます。

退職直後

退職直後にやることは、期限のある手続きが中心です。

  • 健康保険の手続き(国民健康保険は14日以内、任意継続は退職日の翌日から20日以内)
  • 国民年金の第1号被保険者への切り替え(退職日の翌日から14日以内。扶養していた配偶者がいるなら、その手続きも)
  • 開業届を出す
  • 青色申告承認申請書を出す(1月16日以後に事業を始めたなら、事業開始の日から2か月以内)
  • 事業用の口座を作り、事業の支払いに使うカードを決める

最初の案件が始まってから

最初の案件が始まってからは、仕事を回しながらお金の管理と環境を整えていきます。

  • 会計ソフトに口座とカードを同期して、帳簿を付け始める(付ける間隔を決めておく)
  • 請求の流れと入金日を確かめる
  • リモートで働くなら、モニター・キーボード・椅子をそろえる
  • 届いた書類は、何の支払いかを確かめてからまとめて保管する

僕の独立は、案件探しは在職中に済ませて手続きは退職後に回した形でした。結果的にはなんとかなりました。ただ手続きの準備は十分ではなく、1年目は届く書類のどれが自分に必要なのか本当に分かりませんでした。独立前の数か月は、案件探しと同じくらい手続きを調べる時間もとっておくのがおすすめです。

独立後の単価や収入の推移はフリーランスエンジニアの年収のリアルに、在職中からの手順の全体はSIerからフリーランスになるにはにまとめています。独立が自分に合うか迷っている方は、「やめとけ」と言われる理由を検証したフリーランスエンジニアはやめとけ?も参考にしてください。SIerキャリア診断(約2分)では、独立・転職・現職で経験を積むのどれが近いかを見られます。

この記事を書いた人

サカイ

フリーランスエンジニア

2009年に新卒でSIerに入社し、2016年にフリーランスエンジニアとして独立。.NET中心の業務系システム、金融系の案件を2016年から継続。現場では面談する側にも入っている。

プロフィールを詳しく見る

  1. フリーランスエンジニアの単価交渉は2〜3年おき|エージェントに渡す実績メモフリーランスエンジニアの単価交渉を、2〜3年おきにエージェント経由で交渉しているサカイが解説します。切り出すタイミング、渡す実績メモの4つのブロック、希望額の決め方、希望どおりにならないときの受け止め方をまとめます。
  2. フリーランスエンジニアの面談対策|受ける側と面談する側の両方から解説フリーランスエンジニアの面談対策を、面談を受ける側と面談する側の両方を経験しているサカイが解説します。面談で見られるポイント、面談の流れ、よく聞かれる質問と答え方、事前の準備をまとめます。
  3. フリーランスの面談に落ちる理由|独立時に1社落ちた僕と面談する側の視点フリーランスの面談に落ちる理由を、2016年の独立時に面談で1社落ちたサカイが、面談する側の視点も合わせて整理します。落ちる人に共通すること、落ちないための準備、落ちた後にやることをまとめます。
  4. フリーランスエンジニアはやめとけ?案件が途切れなかった僕の本音と条件「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われる理由を、2016年の独立から案件が途切れなかったサカイが検証します。不安定さの実態、続けている理由、向いている人・やめたほうがいい人、独立前に確かめることをまとめます。
  5. フリーランスエンジニアの年収のリアル|単価50万から売上1440万円までフリーランスエンジニアの年収を、月額50万円から始めて売上約1440万円になったサカイの実例と公開データで整理します。平均と中央値の読み方、年収1000万円に届く条件、年収・所得・手取りの違い、年収を上げる方法をまとめます。
  6. エンジニアが独立するには?SIerから2016年に独立した僕の手順と判断軸エンジニアが独立する方法を、SIerから2016年にフリーランスとして独立したサカイが整理します。独立のタイミングを決める判断軸、収入の目安、失敗する原因、独立の手順、独立して分かった「戻り道」をまとめます。